奇瑞汽車(Chery Automobile)が、海外市場を中心に展開している「OMODA」と「JAECOO」の2ブランドを中国市場に投入することを検討していると、中国メディアが報じました。
複数の関係者によると、現在は中国市場での事業を担当するマーケティングチームの構築が進められており、両ブランドは比較的上位の市場をターゲットとする可能性があります。
奇瑞汽車がOMODAとJAECOOの中国投入を検討する背景には、中国国内と海外での販売動向の違いがあるとされています。
OMODAとJAECOOは、奇瑞汽車がグローバル市場向けに展開しているブランドで、海外では「O&J」と総称されています。
OMODAは主に若年層をターゲットとし、JAECOOはより上位の市場を意識したブランドとして展開されています。
両ブランドは欧州を含む海外市場で販売を拡大しており、OMODA & JAECOOが2026年4月に公表したデータでは、世界累計販売台数が100万台を突破しています。
海外販売が拡大する一方、中国国内では販売が伸び悩んでいます。
2026年上半期の販売台数は同社の「星途(EXEED)」が約3万3000台、「智界(LUXEED)」が約1万9000台、「捷途(JETOUR)」が約25万9000台で、それぞれ前年同期比44%、56.9%、13.6%の減少となりました。
奇瑞集団全体では同期間に135万8000台を販売しましたが、中国国内での販売は約41万台で、前年同期から約30万台減少したとされています。
直近の8月の販売台数は28万128台で、前年同月比15.4%増でしたが、このうち輸出は19万6984台で、同52.1%増となりました。単純計算すると、中国国内での販売は約8万3000台にとどまっています。
そこで、海外で実績を積んだブランドを国内にも投入する案が浮上したとみられます。ただし、現時点で奇瑞汽車はOMODAとJAECOOの中国投入について正式な発表を行っていません。
実際に導入される場合は、既存の奇瑞ブランドや星途(EXEED)、捷途(JETOUR)などとどのようにすみ分けるのか、また、海外向けの商品をそのまま投入するのか、中国向けの商品を設定するのかが注目されます。
今後は、ブランドの位置付けや販売チャネル、投入車種など、具体的な計画が焦点となりそうです。
