吉利(Geely)は8月17日に開催した2026年中間決算説明会で、年間輸出台数目標を年初の64万台から92万台へ引き上げ、海外販売100万台規模を目指す方針を明らかにしました。同時に、「123456」海外戦略を発表し、ASEAN、欧州、東欧、中南米・アフリカ、中東、アジア太平洋などの市場で事業展開をさらに拡大します。
「123456」海外戦略は、今後2~3年をかけて海外販売200万台規模の体制を構築するための具体的な数値目標です。内容は以下の通りです。
「1」は、吉利の海外事業を支える統一的な共通基盤を構築することを指します。ZEEKR(極氪)、LYNK & CO(領克)、吉利の3ブランドが連携して海外展開を進め、ZEEKRはテクノロジーとラグジュアリー、LYNK & COはスポーティーでトレンド性の高い商品、吉利は主流のファミリー向け市場をそれぞれ担当します。共通の事業基盤を活用することで、運営コストの削減と各地域への対応力向上を図ります。
「2、3、4、5、6」は、それぞれ各地域で目指す販売規模を示しています。中央アジア・中東で20万台規模、東欧で30万台規模、中南米・アフリカで40万台規模、ASEANで50万台規模、欧州で60万台規模の市場を構築する計画です。
複数ブランドによる連携と世界各地域での事業展開を通じ、最終的には年間約200万台の海外販売を目指します。長期的には、海外販売を全体の3分の2まで引き上げる方針です。
吉利の戴勇・最高財務責任者(CFO)は、2026年は海外市場の開拓に重点を置くと説明しました。新たな年間目標では、ASEANを約30万台規模、欧州全域、東欧、中南米・アフリカの3市場をそれぞれ約20万台規模、中東・アジア太平洋を約10万台規模としています。
吉利の2026年7月の販売台数は25万161台となり、5カ月連続で前年同月比、前月比ともに増加しました。このうち新エネルギー車(NEV)は前年同月比23%増の16万165台で、全体の64%を占めました。NEVの輸出台数は6万2,604台と前年同月比616%増加し、NEV販売全体の59%を占めました。
海外での現地生産についても、複数のプロジェクトを進めています。マレーシアのプロトン工場は、今年中に生産能力が20万台に達する見通しで、将来的には年産50万台規模の東南アジア生産拠点への拡張を計画しています。スペインのフォード工場は年産50万台の生産能力を持ち、2028年から吉利ブランド車を生産する計画です。ボルボの欧州工場では高級車を生産するほか、ルノーと共同で進めるブラジルのプロジェクトは年産30万台の生産能力を備えています。
ZEEKR(極氪)も海外事業をさらに拡大します。吉利総裁兼ZEEKR CEOの安聡慧氏は、2026年末までにZEEKRの海外展開を本格化し、2027年には海外事業への投資をさらに拡大する方針を示しました。
商品戦略について、吉利CEOの淦家閲氏は、今後は従来型エンジン車を新たに開発せず、商品をi-HEVシリーズのハイブリッド車へ移行する方針を明らかにしました。「吉利中国星」シリーズについてもHEV化を全面的に進め、i-HEV搭載車を海外市場にも投入する計画です。2026年上半期には、「i-HEV智擎ハイブリッド」、AIデジタルシャシー、16-in-1インテリジェント電動ドライブなどの技術を発表しました。
