中国、コネクテッドカーの国家標準体系案を公表 自動車・通信・交通など5分野を2030年までに整備へ

 10月19日、中国工業情報化部(MIIT)は、コネクテッドカー技術の研究開発と標準化を推進するため、「国家コネクテッドカー技術標準体系構築ガイドライン(2026年版)」の意見募集案を公表しました。自動車、情報通信、交通、車両管理、電子製品・サービスの5分野を対象に、統一的な国家標準体系を構築し、2030年までに整備を完了する方針です。意見募集期間は10月20日から11月18日までです。

 コネクテッドカーは、情報通信技術を活用し、車両内部や車車間(V2V)、車路間(V2I)、車両と歩行者(V2P)、車両とサービスプラットフォームなどを接続し、情報を相互にやり取りする技術です。車両の安全性や交通効率の向上、さまざまな情報サービスの提供を通じて、自動車、通信、道路交通などの産業間の連携を促進します。

自動車・通信・交通など5分野で標準体系を構築

 今回のガイドラインでは、従来の業界ごとの技術標準を体系的に整理し、自動車、情報通信、交通、公安、電子などの関連分野を横断する統一的な標準体系の構築を目指します。

 標準体系は、以下の5分野で構成されます。

① インテリジェント・コネクテッドカー

 基礎・共通事項、共通規範、機能・応用、アーキテクチャ・部品の4領域を対象に、完成車を中心とした製品・技術標準を整備します。

② 情報通信

 通信技術、製品・サービス、産業応用、試験評価、ネットワーク・データセキュリティなど6領域を対象に、人・車・道路・クラウド間の情報通信を支える標準を整備します。

③ 高度道路交通(ITS)

 基礎・共通事項、重要技術、施設・プラットフォーム、管理・サービスの4領域を対象に、車両の安全かつ効率的な走行や輸送サービスを支える標準を整備します。

④ 車両のインテリジェント管理

 基礎・共通事項と産業応用の2領域を対象に、車両が法令に従って安全かつ秩序正しく公道を走行するための管理基準を整備します。

⑤ 電子製品・サービス

 車載電子製品、コンピューティング・ネットワーク機器、プラットフォーム・サービス、車載電子情報セキュリティなど5領域を対象に、コネクテッドカーを支えるソフトウェアやハードウェアの品質と信頼性を確保する標準を整備します。

2030年までに統一的な標準体系を確立

 中国では、EVの普及とともに、運転支援・自動運転技術やコネクテッドカーの高度化が進んでいます。一方、これらの技術は自動車産業だけでなく、通信インフラ、道路交通システム、車両管理、データセキュリティなど幅広い分野に関係しており、産業間の連携と標準の整合性が重要になっています。

 今回のガイドラインは、こうした分野を横断する技術標準の全体的な枠組みを明確にするものです。中国政府は、2030年までに統一的で整合性の取れた国家コネクテッドカー技術標準体系を確立し、インテリジェント・コネクテッドカーの普及や関連産業の融合を支える基盤の整備を目指しています。