中国、L2運転支援の強制国家標準を公布 L2を3段階に分類、2027年1月施行へ

7月2日、中国工業情報化部が策定・所管する強制国家標準「智能網聯汽車(スマートカー/インテリジェントコネクテッドカー)複合運転支援システム(L2運転支援システム)の安全要求」(GB 47955-2026、以下「本標準」)が、国家市場監督管理総局および国家標準化管理委員会の承認を経て公布されました。施行は2027年1月1日の予定です。

本標準は2024年3月に制定作業が開始され、2025年4月には工業情報化部が提案・所管する強制国家標準「智能網聯汽車 複合運転支援システムの安全要求」(認可申請版)が取りまとめられました。複合運転支援システムを搭載するM類(乗用車)およびN類(商用車)の自動車を対象としており、関連システムの安全設計、試験・検証、ならびに型式認定における統一的な基準を定めています。

本標準で特に注目される変更点は、主に以下の4点です。

まず最も重要なのは、L2運転支援を3つのレベルに分類したことです。具体的には、「基本単一路線支援」「基本複数車線支援」「ナビゲーション運転支援」の3区分を設け、それぞれの機能範囲と性能要件を明確に定義しています。

    • 基本単一車線支援:ACC(アダプティブクルーズコントロール)+LCC(レーンセンタリング制御)
    • 基本複数車線支援:ACC+LCC+方向指示器の操作による自動車線変更
    • ナビゲーション運転支援(NOA):ナビゲーションルートに沿った自動車線変更や追い越し、ランプウェイの進入・退出、信号認識などの高度な運転支援機能(駐車支援システムは本標準の適用対象外)

この標準化により、一部メーカーによる機能の誇大な宣伝や、「L2.5」「L2.99」といった曖昧な表現は認められなくなります。今後は機能に応じて、上記3区分に明確に分類されることになります。

2つ目は、ドライバーによる不適切な使用に対する「制裁措置」が明文化されたことです。

例えば、ドライバーが5秒間ハンドルから手を離すと注意喚起が行われ、10秒以内に是正しない場合は警告レベルへ引き上げられます。また、5秒間前方から視線を外した場合にも注意喚起が行われ、視線が戻らなければ運転支援機能は段階的に縮小されます。

さらに、このような違反行為やリスク低減制御が繰り返し発生した場合には、運転支援システムが最低30分間使用できなくなります。これにより、ドライバーの運転支援システムへの過度な依存を制度面から抑制することを目的としています。

3つ目は、データ記録に関する義務規定が新たに設けられたことです。これにより、今後は運転支援システムが関係する事故において、責任の所在をより容易かつ明確に判断できるようになります。

4つ目は、試験方法として実車試験、実道路試験、シミュレーション試験を組み合わせた評価方式を導入し、シミュレーション試験の信頼性評価についても具体的な要件を定めたことです。

導入スケジュールについては、新たに型式認可を申請する車種は、本標準の施行から13か月後以降、すべての要件を満たす必要があります。一方、すでに型式認可を取得している車種については、本標準の施行から25か月後以降に全面適合が求められます。

なお、本標準の対象はL2運転支援システムです。同時期に策定が進められている「智能網聯汽車(スマートカー)自動運転システム安全要求」はL3およびL4自動運転を対象としており、適用対象や経過措置も異なるため、両者を混同しないよう注意が必要です。

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