中国、新型車のL2運転支援「ブルーランプ」を禁止か 販売済み車両の扱いは未定

 このほど、中国で乗用車の運転支援機能の作動状況を示す「ブルーランプ」が使用禁止になるとの情報が注目を集めています。複数のメディアが自動車メーカーや業界関係者から得た情報によると、中国政府は2026年7月27日から、新たに型式認証を申請する車種について、L2(レベル2)運転支援システムの作動状態を示す車外青色表示灯の装着を禁止した可能性があります。ただし、工業情報化部などの関係当局は正式な文書を公表しておらず、生産中の車種や販売済み車両の取り扱いも明らかになっていません。

 「ブルーランプ」とは一般に、ドアミラーや車両前後のランプユニットなどに取り付けられる車外青色表示灯を指し、正式名称は「自動運転システム状態表示灯」です。運転支援機能を作動させると点灯し、周囲の車両や歩行者に、当該車両が運転支援システムを使用していることを知らせます。

 メルセデス・ベンツは2015年、コンセプトカー「F015」に、車外の青色灯によって自動運転中であることを示す仕組みを採用しました。2019年には、米国自動車技術者協会(SAE International)が推奨規格「SAE J3134」を発表し、青緑色のランプによって、車両が自動運転中であることを周囲に知らせる方式を提案しました。

 中国市場では、理想汽車(Li Auto)が2022年、L9に車外運転支援表示灯をいち早く採用しました。その後、小鵬汽車(XPeng)、蔚来汽車(NIO)、比亜迪(BYD)、問界(AITO)なども相次いで同様の装備を導入しました。現在では、吉利汽車(Geely)の4代目「博越L」や問界の「M5」「M7」などにも、同様の装置が搭載されています。

 注意が必要なのは、中国の量産車に搭載されているブルーランプの多くが、L3などの自動運転を示すものではなく、L2運転支援システムの作動状態を表示するために使われている点です。L2では、運転の責任は引き続きドライバーが負います。ドライバーは常に道路状況を監視し、いつでも運転操作を引き継げる状態を保つ必要があります。

 インターネット上で伝えられている管理措置は、主に3点あります。まず、工業情報化部の第410回「道路機動車両生産企業・製品公告」への申請分から、検査機関が試験車両を厳格に確認し、ブルーランプを搭載した車種は製品公告の審査を通過できなくなる可能性があります。次に、全国汽車標準化技術委員会が今後、関連する国家標準の補足・改定文書を発表する可能性があります。さらに、ブルーランプを搭載した販売済み車両については、今後あらためて対応策を検討するとされています。

 吉利汽車の関係者は、関連する通知を受け取ったことをメディアに認めています。同社は「この情報は把握しています。国の規定を厳格に順守し、今後の指示を待ちます」とコメントしました。ほかの自動車メーカーの関係者も、新たに型式認証を申請する車種ではブルーランプが禁止されるとの情報をメディアに認めています。

 ただし、7月29日時点で、工業情報化部などの関係当局は正式な文書を公表しておらず、記者会見などで具体的な要件を説明した事実もありません。このため、現段階では、すべての車種を対象とする全面的な禁止措置が正式に導入されたとみなすことはできません。より正確には、新型車の認証審査ではすでに関連要件が適用されている可能性があるものの、正式な政策や適用範囲、経過措置については、当局の説明を待つ必要があります。

 ブルーランプが禁止される可能性が浮上した直接的な理由は、現行の自動車用車外照明に関する中国の国家標準に適合していないことです。

 中国の国家標準ではこれまで、L2運転支援システムを搭載する車両にブルーランプの装着を正式に義務付けていません。強制国家標準「自動車およびトレーラーの車外照明・光信号装置の取り付けに関する規定」(GB 4785-2019)は、一般車両の車外照明および信号装置に使用できる光の色を厳格に定めていますが、一般乗用車の車外信号灯に使用できる色に青色は含まれていません。

 また、一部の車種では、ブルーランプを独立した装置として設置せず、方向指示器の位置を利用して取り付けています。国家標準では、方向指示器の光は琥珀色でなければならないと規定されています。

 青色灯は、警察車両や救急車などの緊急車両が使用する信号と受け取られやすいという問題もあります。一般乗用車が車外で青色灯を常時点灯させることについては、統一された法的定義がなく、周囲の道路利用者に混乱や誤認を招く可能性があります。

 業界関係者の間では、今後、新型車にはブルーランプを装着せず、既存車両は当面対象外とする措置が採られる可能性があるとみられています。また、自動車メーカーがOTA(無線通信によるソフトウエア更新)によって点灯機能を停止する可能性もあります。多くの車種ではブルーランプがソフトウエアで制御されているため、OTAを通じて点灯を停止したり、表示方法を変更したりすることは、技術的に難しくありません。ただし、販売済み車両への対応が実際に必要になるかどうかは、今後発表される当局の正式な規定によって決まります。

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