電動イージークローザーの安全性に改めて注目 相次ぐ指挟み事故で防挟み機能に関心

このほど、山東省済南市で幼児の指が車のドアに挟まれる様子を撮影した動画が大きな注目を集めました。動画では、6月21日に4歳の男児が車の電動イージークローザー付きドアに指を挟まれ、約10分間泣き続ける様子が映されていました。この映像はその後、インターネット上で急速に拡散し、電動イージークローザーの最終吸着時における挟み込み防止機能のあり方が、改めて業界内で議論されています。

電動イージークローザーは2005年前後から従来のガソリン車に採用され始め、当初は主に高級車向けの装備として普及しました。近年、中国では新エネルギー車の普及に伴い、15万元前後の価格帯の車種にも搭載されるようになり、一部モデルでは標準装備の一つとなっています。

専門家によると、電動イージークローザーは、ドアを閉める際の騒音を低減するとともに、車両のドア重量の増加や車体の気密性向上を背景に、より少ない力で確実にドアを閉められるようにすることを目的として開発された装備です。

一方で、近年は電動イージークローザーによる指の挟み込み事故が相次いでいます。中国の経済メディア「第一財経」の集計によると、最近公表された事例やSNSなどで報告されたケースだけでも数十件に上り、指の腫れから骨折まで被害の程度はさまざまです。これに先立ち、蘇州市ではシャオミ(Xiaomi)車のオーナーが電動イージークローザーに指を挟まれて骨折した事例も報じられ、大きな関心を集めました。

電動イージークローザーは、ドアが半ドア状態まで閉まるとモーターが作動し、最後の吸着と完全ロックを自動で行う仕組みです。構造上、現在普及している多くの電動イージークローザーは、この最終吸着段階では挟み込み防止機能を備えていません。

技術資料によると、一般的な電動イージークローザーは障害物を検知した場合でも一定の緩衝動作は行うものの、最終的には吸着動作を完了するため、子どもや回避が間に合わなかった乗員が指を挟まれるおそれがあります。

こうしたリスクを低減するため、一部メーカーでは構造の見直しなどによる改良を進めています。しかし、現時点では業界全体で広く採用されている決定的な解決策は確立されていません。安全性を高めるための技術を導入すれば車両コストの上昇につながるため、コスト削減が求められる現在の市場環境では、安全性の向上と商品性、コストとのバランスをどのように取るかが課題となっています。

現在、関連する国家標準では一部の電動式ドアハンドルについて挟み込み防止機能が求められていますが、電動イージークローザーの最終吸着段階における挟み込み防止機能については、現時点で個別の強制基準は設けられていません。

電動イージークローザーによる事故は、海外でも訴訟に発展した事例があります。2016年には、米国でBMW X5のオーナーが電動イージークローザーにより親指の先端を切断する事故に遭い、裁判所はBMWに約190万ドルの損害賠償を命じました。一方、中国国内では、電動イージークローザーによる指の挟み込み事故を巡り、公開された司法判断に至った事例は確認されていません。

電動イージークローザーの搭載車種が増加する中、その安全性や挟み込み防止技術、関連する安全基準の整備については、今後も業界内で議論が続くとみられます。

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