GeelyとFord、スペインに合弁会社設立へ 2028年に新エネルギー車を生産

7月23日、Geely(吉利汽車)とFordは、スペイン・バレンシアに合弁会社を設立することで合意しました。現地工場の生産能力を共有し、欧州市場向けにGeelyとFordの両ブランドの新エネルギー車を生産します。合弁会社は規制当局の承認を経て、2027年上半期に本格稼働し、2028年に第1号車をラインオフする予定です。
Geelyの発表によると、同社の完全子会社であるGeely SPVは、スペインの対象会社の株式34%を2億2,100万ユーロで取得する予定です。取引完了後、Fordのオランダ法人Ford Nederland B.V. (以下、Ford NL)とGeely SPVの出資比率は、それぞれ66%と34%となります。また、Geely SPV、Ford NL、対象会社の3社は、乗用車の受託生産を手がける合弁会社を設立する計画です。
Fordのバレンシア工場は、年間約50万台の生産能力を有しています。合弁会社の設立後は、同工場を両社共用の生産拠点とし、既存設備の稼働率を高めるとともに、新製品の開発・生産コストの削減を図ります。
両社が発表した計画によると、Geelyはバレンシア工場で新エネルギー車2車種を生産し、その第1号車を2028年にラインオフする予定です。ロイター通信によると、同工場はGeelyにとって欧州初の生産拠点となります。最初に生産される予定のSUVは、すでに欧州市場で販売されている「EX5」で、中国では「Galaxy E5(銀河E5)」の名称で展開されています。
合弁会社は今後もFord「クーガ」の生産を継続するほか、2028年には「ブロンコ」ファミリーに加わる新型の本格派コンパクトSUVを生産する計画です。さらに、Fordブランドの新型クロスオーバー車も投入します。同モデルはFordが設計を主導し、Geelyと共同開発するもので、同じく2028年の生産開始を予定しています。
GeelyとFordには、これまでにも協業実績があります。Geelyは2010年3月、Fordからボルボ・カーズを18億ドルで買収しました。今回のスペインでの生産提携は、両社にとって16年ぶりの協業となります。
2025年のFordの世界卸売販売台数は約439万5,000台で、前年比2%減少しました。一方、Geelyの同年の世界販売台数は初めて400万台を突破し、前年比26%増となりました。
Geelyグループ全体の2026年上半期の販売台数は、193万4,842台でした。このうち、新エネルギー車は前年同期比10%増の110万893台で、販売全体に占める比率は56.9%となりました。輸出台数は同158%増の47万4,228台に達し、すでに2025年通年の実績を上回っています。