中国工業情報化部、NEVの生産一致性問題を公表 吉利「星願」とBYD「秦L DM-i」の問題を指摘

 8月28日、中国工業情報化部は、2025年度の新エネルギー車(NEV)製品に対する生産一致性監督検査で確認された典型事例を公表しました。対象は計7車種で、このうち乗用車では、浙江豪情汽車製造が生産する吉利汽車(Geely)の「星願」と、BYD汽車工業の「秦L DM-i」の2車種が名指しされました。

 今回の検査は、工業情報化部装備工業一司が実施しました。公表内容によると、吉利「星願」では、車両諸元が「道路機動車両生産企業および製品公告」(以下「公告」)への届け出値と一致していないことが確認されました。

 浙江豪情汽車製造の純電気自動車「JL7001BEV71」は、ホイールベースと「公告」への届け出値との差が、認められている1%の誤差範囲を超えていました。同型式に該当する車種が吉利「星願」です。

 BYDでは、プラグインハイブリッド車(PHEV)「BYD7153WT6HEV」が、充電量維持モード(CS)での燃費について、「公告」への届け出値を上回りました。同型式に該当する車種は「秦L DM-i」です。

 今回の公表では、この2車種の乗用車以外にも、中聯重科、広西汽車集団、河北洪春専用車、仏山市飛馳汽車科技、四川南駿汽車集団などが生産する商用車5車種が対象となりました。

 確認された問題には、取扱説明書が搭載されていないことや、タイヤメーカーが「公告」の届け出内容と一致していないこと、車載リアルタイム監視装置の型式が「公告」と異なること、車高と届け出値との差が許容される1%の誤差範囲を超えていること、非常口窓の有効面積や一部装置が関連する国家標準を満たしていないことなどが含まれます。

 工業情報化部は、生産一致性に問題が確認された企業について、関連規定に基づき、問題の程度に応じて是正命令や該当製品の「公告」の停止・取り消し、該当製品の合格証電子情報の送信停止などの措置を講じたとしています。

 今回の典型事例公表の前日となる8月27日には、工業情報化部、公安省、生態環境省、市場監督管理総局の4部門が「道路機動車両製品の生産一致性および品質向上に関する特別行動の実施通知」を共同で発表し、全国で1年間にわたる特別検査を実施する方針を示しました。

 工業情報化部は7月24日以降、広汽埃安(GAC Aion)、小鵬汽車(Xpeng)、奇瑞汽車(Chery)、蔚来汽車(NIO)、江淮汽車(JAC)などに対して現地検査を実施しています。

 今回の特別行動では、生産一致性、信頼性、耐久性、新技術の試験・検証の4分野を重点的に調査します。また、企業への事前通知を行わず、生産・検査現場に直接立ち入る「抜き打ち検査」も実施します。企業は2026年12月末までに自主点検と是正を完了し、その結果を報告する必要があります。