現代自、「単独開発の限界」からの転換──VW提携で実績積むXpengと自動運転で協業へ

韓国の経済紙「毎日経済新聞」が11月6日に報じたところによりますと、韓国現代自動車は自動運転技術の開発を加速させるため、中国の自動運転テクノロジー企業との提携に向けて積極的に働きかけているといいます。百度(バイドゥ)やMomentaなどとの接触に続き、今は新興メーカーのXpeng(小鵬汽車)と具体的な協議を進めており、両社の協力はすでに実質的な段階に入っているとされています。
報道によれば、Xpengは今年上半期に韓国法人を設立し、電気自動車および自動運転関連の事業拡大に着手しています。一方、現代自動車はXpengのアルゴリズムやデータ能力を導入することで、米国と中国を二大中核とするグローバル自動運転技術ネットワークを構築する方針です。米国ではグーグル傘下のWaymoおよび自社子会社Motionalと協業し、中国ではXpengとの連携を通じてスマート運転の実用化を加速させ、「2030年までに電気自動車の販売比率を6割超にする」という戦略目標を支える狙いがあります。
現代自動車はこれまで長らく自動運転技術の自社開発路線を堅持してきました。2022年には自動運転スタートアップ企業フォーティトゥドット(42dot)を買収し、先端自動車プラットフォーム(AVP)本部を設立して社内開発を推進してきました。しかし、世界的な自動運転技術の急速な進化を前に、同社は単独開発の限界を認識し、米中両国のパートナー企業との連携を通じて「グローバル協業モデル」へと転換しつつあります。韓国メディアは「現代自動車にとって自動運転技術の開発スピードこそが生命線だ」と評しており、協業が技術競争における重要な戦略となっていると伝えています。
Xpengが持つスマート運転分野での商業化実績は、現代自動車が協業路線へ転じた主要な要因の一つです。Xpengはフォルクスワーゲン・グループとの戦略的提携を通じてグローバル展開を実現しており、認知・判断・制御からチップおよびオペレーティングシステムまでを網羅するフルスタックの自動運転ソリューションを提供しています。そのビジネスモデルは、技術ライセンス料と販売台数に応じた分配制を採用しています。
韓国側の評価によりますと、中国の自動運転テクノロジー企業の技術水準はすでに世界のトップクラスに迫っており、成熟度はグーグルのWaymoの約9割に達しているといいます。現代自動車にとって、Xpengとの協業は技術面での強化に加え、中国市場での競争力を取り戻すうえでも大きな意味を持つとみられています。