ユーザーがコネクテッドカーに求めているのは、大画面ディスプレイとナビゲーションだけではない(2)

観点4:地図ナビゲーション、オンライン音楽、スマホ連携は、ユーザーが現在最もよく利用している機能

現在、車載システムには、地図ナビゲーション、オンライン音楽、スマホ連携、音声制御、遠隔操作、車載WIFI、HUDヘッドアップディスプレイなどの機能が搭載されているが、地図ナビゲーション、オンライン音楽、スマホ連携は、ユーザーが現在最もよく使っている機能として、それぞれ28.1%、18.2%、16.5%を占めており、その他の機能を著しく上回っている。これらの3つの機能は需要が多く、技術的にも成熟している。

観点5:ディスプレイはユーザーにとって最も認知度が高く、ユーザーが最も改善を望んでいるものでもある

ユーザー評価は、ユーザーがある機能に対する関心や意見を自発的に発表するもので、ユーザーが自発的に言及するので、評価の結果は、ユーザーの関心度だけでなく、ユーザーの認知度を側面から反映することができる。「汽車之家」の自働車ユーザー評価の結果によると、ユーザーレビューの中で、車載ディスプレイ、インパネはユーザーが最も言及している部分で、ほかの機能よりはるかに多い。通信、HUDヘッドアップディスプレイ、遠隔操作などがこれに続いた。このように、現段階では「ディスプレイ」は依然としてユーザーの注目度と認知度が高い機能で、その他の機能は、まだまだユーザーの認知度が低く、改善の余地がある。

一方、コネクテッドカーのユーザー満足度(同様にユーザーが自発的に評価した結果)ランキングでは、音声制御とGPSナビゲーションシステム全体の満足度が他をリードしている。これらの機能は、大多数のユーザーに認められている。ナビのルート計画の合理性、インパネと車載ディスプレイは、多くのユーザーが不満を表明しているところだ。

上記コネクテッドカー機能に対するユーザー評価数と機能に対するユーザー満足度をクロス分析したところ、車載ディスプレイとインパネ全体に対するユーザーの評価数は多いが、満足度は低いため、優先して改善すべき項目であることがわかった。ナビのルート計画の合理性に対する満足度は低いが、評価数は少なく、代表的な現象ではないか、多くのユーザーが関心を持っている現象ではないと推察できる。音声制御、通信、HUDヘッドアップディスプレイ、遠隔操作などは、ユーザーの満足度は高いが評価数はそれほど多くなく、機能的に完成度は高いものの、多くのユーザーに注目されていない機能だと思われる。これらの機能に対するユーザーの理解と認知を深めるために、自動車メーカーは多くのアピール活動を行う必要があるだろう。

車載ディスプレイについては、72.9%のユーザーはディスプレイの画質に最も重視し、次に20.0%のユーザーはディスプレイのサイズに最も重視している。また52.2%のユーザーは、現在10~12インチが車載ディスプレイの最も合理的なサイズだと考えている。

不満点において、反応の鈍さ(56.5%)とシステムのカクツキ(50.9%)は最も指摘された問題で、自動車メーカーが優先的に取り組むべき問題だろう。

他方、ユーザーが最も望んでいるのはリアルタイム車両状況監視(45.9%)、リアルタイム道路状況ナビゲーションサービス(35.0%)などだ。

(終わり)


記事url:https://auto.gasgoo.com/news/202005/7I70177548C601.shtml

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