BYD、2024年上半期の売上3011億元達成!新エネルギー車と携帯電話部品事業が急成長
8月28日、BYDは2024年の中間報告書を発表しました。報告によると、同社の上半期の売上高は3011.27億元に達し、前年同期比で15.76%の増加を記録しました。純利益は前年同期比で24%増の136.3億元となりましたが、営業活動によるキャッシュフローは大幅に減少し、純流入は82.7%減少しました。
自動車事業の堅調なパフォーマンス
BYDの自動車事業は、同社の主要な収益源であり、上半期には自動車と関連製品の収入が2283.17億元に達し、前年同期比で9.33%増加し、総売上高の75.82%を占めました。新エネルギー車の販売台数は引き続きトップの地位を維持し、累計販売台数は161.3万台で、前年同期比28.46%増加しました。特に、純電気自動車の販売台数は72.62万台で前年同期比17.73%増、プラグインハイブリッド車の販売台数は前年同期比39.54%増の88.10万台となりました。
また、海外市場も好調で、累計輸出台数は前年同期比173.8%増の20.3万台に達しました。
BYDの新エネルギー車技術における継続的な研究開発投資が、販売増加に大きな役割を果たしています。今年上半期、BYDは「eプラットフォーム3.0 Evo」と第5世代DM技術を発表し、車両の燃費効率と航続距離を大幅に向上させました。また、同社はスマート化のプロセスを加速し、複数のテクノロジー企業と提携して、スマート運転、スマート駐車、スマートキャビンなどの分野で重要な進展を遂げました。
携帯電話部品事業の急成長
BYDの携帯電話部品、組立、その他の製品部門は、上半期に727.78億元の収入を実現し、前年同期比で42.45%増加しました。総売上の24.17%を占めており、成長が著しい一方で、同事業の粗利益率は前年同期の8.77%から7.71%に低下しました。世界のスマートフォン市場の成長と、BYDがこの分野での市場シェアを拡大したことが、収益増加の主な要因となっています。
キャッシュフローと財務状況の課題
BYDは売上高と純利益の面では好調でしたが、営業活動によるキャッシュフローと在庫回転においては課題に直面しています。2024年上半期、同社の営業活動による現金純流入は141.78億元で、前年同期の819.71億元から82.7%減少しました。
BYDは、主に商品購入や労務費の増加によるものと説明しています。今年上半期、同社は約75万人の従業員を雇用しており、従業員コストの総額は売上高の約17.54%を占めました。また、棚卸資産の平均残高が営業原価の増加率を上回ったため、棚卸資産の回転期間が延びています。
BYDのキャッシュフローの減少は、財務の健全性に対する市場の懸念を引き起こしました。同社は、日常的な運営や設備投資のニーズを満たすために十分な流動性があると述べていますが、将来的にはキャッシュフロー管理をさらに強化する可能性があるとしています。
BYDの決算に対する評価
注目すべき点は、BYDの携帯電話部品事業が大幅に成長したことと、研究開発投資が大幅に増加したことです。
BYDの売上増加は主に新エネルギー車事業の伸びによるものですが、携帯電話部品、組立、その他の製品部門の成長も無視できません。今年上半期、この部門の売上はBYDグループ全体の約4分の1を占めています。市場では、アップルが多くの携帯電話製造をBYDに発注しているという噂があり、これが同部門の業務規模と収入を大幅に押し上げたと考えられます。
また、BYDの上半期の研究開発投資額が前年同期比で41.9%増の202億元に達したことも注目に値します。過去の傾向を見ても、BYDの研究開発投資は毎年純利益を大幅に上回っており、累計の研究開発投資額はすでに1500億元を超えています。研究開発者の数も10万人を超えています。
BYDが価格を大幅に引き下げつつ利益を増加させることができたのは、経営の多角化とそれに伴うサプライチェーンの最適化および技術研究開発への巨額の投資があったからです。