GAC、全固体電池の研究成果を再度発表!2026年量産化に向けた進展は本物か

11月7日、GAC(広汽)は投資家の質問に回答し、2024年4月に全固体電池の研究成果を発表し、全固体電池の製造プロセスの全工程を初期段階で確立したと明らかにしました。現在、2026年の搭載に向けて取り組んでいるとのことです。これは、SAIC(上汽)やChery(奇瑞)に続き、さらにもう一つの大手自動車メーカーが固体電池の開発完了と今後の量産計画を発表した例となります。

今年4月、GACは全固体電池技術を発表しました。GACによれば、この電池は100%固体電解質を採用し、超高エネルギー密度、優れた固有の安全性(特に単セルの安全性)、広い温度範囲での使用が可能であることが特徴です。また、「実験室から量産アプリケーションへの移行」が進んでいると述べられています。

さらに、GACは独自の第三世代スポンジシリコン負極および高面積容量固体正極技術により、全固体電池のエネルギー密度が400Wh/kgを超えることを実現したと発表しました。

現行の量産液体リチウムイオン電池と比較すると、体積エネルギー密度は52%以上、質量エネルギー密度は50%以上向上しており、簡単に1000km以上の航続距離が達成できるとされています。また、安全面でも針刺しや切断による失効がなく、200度の耐熱箱に耐えることができるとされています。

実際、GACが固体電池の量産を発表したのは今回が初めてではありません。昨年にも計画を明かしており、2023年11月17日に開催された「2023広州モーターショー」のGAC AIONの記者会見で、2026年に全固体電池の量産搭載を目指し、「Hyper」ブランドの車種に優先的に採用する計画が発表されました。さらに、同年11月20日にはGAC AION実験室が固体電池の表面改質技術に関する試験と検証を完了し、新たな「技術的ブレークスルー」が発表されました。この技術により、固体電池の寿命減衰が50%低減し、150週間のサイクル後も電池容量の90%以上を維持できるとされています。

全固体電池に関しては、最近、多くのメーカーが相次いで量産計画を発表し、その宣伝ぶりが話題を呼んでいます。通常、自動車メーカーが新技術を開発した際は量産前に秘匿する傾向にありますが、固体電池については逆に広く宣伝されており、異例の事態と言えるでしょう。数年後にやっと実用化される可能性のある技術にここまで注目が集まるのは不自然に映るかもしれません。

今後、固体電池にブレークスルーがあったとしても、実際に商業化に成功するのはCATLやBYDといった主要電池メーカーである可能性が高いとされています。一部の専門家は、自動車メーカーの開発部門では公知の技術原理を用いてデモ程度の成果しか出せないのではないかと厳しい意見を述べています。

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