ホンダの中国EVブランド「燁」、改名の可能性浮上 ― 火災連想で物議?

最近、ホンダの中国向け新エネルギーブランド「燁(イエ)」が改名される可能性についての噂が相次いでいます。広汽ホンダと東風ホンダは最新の車種プロモーションにおいて、「燁」のロゴ表記を変更しました。広汽ホンダの「燁P7」は「P7」へと簡略化され、東風ホンダの「燁S7」もポスター上で「燁」の存在感が弱められています。この変化は市場でさまざまな憶測を呼んでいます。

ホンダは2024年4月に「燁」ブランドを正式に発表し、この純電動ブランドを通じて中国市場での電動化を加速させることを目指していました。ブランド名には「輝かしさ」や「煌めき」の意味が込められ、新たなエンブレムを採用。また、純電動車専用アーキテクチャ「Architecture W」に基づき、スマートで高効率な電動モビリティ体験を提供することを目標としていました。

しかし、「燁P」というブランド名は発表当初から議論を呼んでいました。「燁」を分解すると「火華」となり、その発音が「火化(火葬)」に似ていることから、特に火災リスクが指摘されることの多い新エネルギー車にとって縁起が悪いとする声が上がっていました。また、湖南地方の方言では「燁P」は「やばい」や「おしまいだ」という意味になるとの指摘もあり、ネット上ではネガティブな意見が目立ちました。さらに、ブランドのポスターに使われたフォントの問題で、「燁P」(中国語簡体字では「烨P」)が「ゾンビ復活(诈尸)」のように見えると揶揄する声もありました。

これまでに、ホンダが市場調査を実施し、「燁」ブランドのネーミングに関する市場の反応を評価しているとの報道もありましたが、ホンダはこの調査を否定し、ブランド名への自信を改めて表明していました。しかし、最近のプロモーション戦略の調整を見る限り、ホンダはこのネーミング戦略を再検討している可能性があります。

現時点では、ホンダから正式なコメントは出ていません。しかし、伝統的な合弁ブランドにとって、新エネルギー車への移行に伴うブランド再構築は避けられない課題となっています。

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