日産、自動車事業の再建策を発表 ー 中国の生産能力を3分の1削減

2月13日、日産自動車は業績回復を目的としたターンアラウンド計画の進捗状況を発表しました。これまで日産の再建計画は進捗が遅いと見られていましたが、今回、具体的な方針が明確になりました。

日産は2024年度の最終損益が800億円の赤字(前年度は4266億円の黒字)になると予測しています。その背景には、米国や中国事業の低迷があります。製品競争力の低下により、販売奨励金の支出を増やさざるを得ず、業績をさらに圧迫しています。

業績回復を図るため、日産は生産能力を20%(約100万台)削減すると発表しました。具体的には、中国での生産能力を50万台削減し、中国市場の年間生産能力を100万台に縮小します。また、米国やタイを含む他の地域では3つの工場を閉鎖し、50万台分の生産能力を削減します。その結果、日産の世界総生産能力は従来の500万台から400万台へと縮小します。

さらに、日産は世界規模で9000人の人員削減を計画しており、その内訳は管理部門2500人、工場部門6500人となっています。また、2026年度(2027年3月期)までに固定費を年間3000億円以上、変動費を1000億円削減する方針です。自動車事業の損益分岐点も、現在の310万台から250万台に引き下げる計画です。

中国市場では、2025年度から2026年度にかけて次世代の日産リーフや新型コンパクトEVに加え、新型の新エネルギー車を投入し、EVラインアップを強化する計画です。

245

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。