5月の乗用車市場、低い前年ベース効果と販促により、前年比28.6%増、依然新エネ車が牽引
乗連会(全国乗用車市場情報連席会)は6月8日に、中国の5月の乗用車生産販売データを発表した。2023年5月の乗用車市場小売台数は174.2万台に達し、前年同月比28.6%増、前月比7.3%増となりました。1-5月の累計乗用車小売台数は前年比4.2%増の763.2万台となった。
乗連会は、小売市場の好転について、まず、3月以降の値下げ合戦が徐々に収束していること、消費者の様子見ムードが和らいできたこと、さらには最近多くの新モデルや低価格モデルが発売されたことにより、消費者の購買意欲が高まったことを挙げた。
次に、上海モーターショーでの新製品展示や各地のクーポン券の配布など、多彩なキャンペーンが成功し、消費者心理の改善につながったこと、また、新排出基準「国6b」の導入に伴う一部の車種の販売移行期間が年末まで延長されたことが市場のセンチメントを安定させた要因であると述べた。さらに、昨年同時期にはコロナ対策の強化により自動車市場が大幅に落ち込んだため、低い前年のベース効果も市場の回復要因の一つであると指摘した。
5月の新エネルギー乗用車の小売台数は58.0万台で、前年同月比60.9%増、前月比10.5%増となった。1-5月の累計小売台数は242.1万台で、前年比41.1%増加した。これにより、新エネルギー乗用車が依然市場を牽引していることが明らかとなった。
5月の新エネルギー乗用車の卸売台数は、前年同月比59.4%増の67.3万台、前月比11.5%増となった。1-5月の累計卸売台数は前年比46.5%増の277.8万台であった。
メーカー別のデータを見ると、BYDが239,092台、テスラ中国が77,695台、広汽AIONが45,003台、SAIC(上汽)が29,126台、新興勢力の理想汽車が28,277台、吉利が27,036台、長安が26,914台、上汽GM五菱が24,373台、長城が23,755台、新興勢力のNETA(哪吒)が13,029台、新興勢力のLEAPMOTOR(零跑)が12,058台、東風とルノー・日産の合弁会社である易捷特(eGT New Energy Automotive)が10,569台という結果となった。これら12社が1万台以上の卸売実績を達成した。NIOとXpengのような新興勢力の企業は、「万台グループ」から脱落した。
5月の新エネルギー乗用車の輸出台数は9.2万台で、前年同期比135.7%増、前月比1.2%増であり、乗用車輸出全体の30.5%を占めた。そのうちEV(電気自動車)は、新エネルギー乗用車輸出の92.6%を占め、A0クラスおよびA00クラスのEVの輸出は新エネルギー乗用車輸出の50%を占めた。