4月乗用車市場は安定的に成長、テスラ供給不足で前月比減少

乗連会(乗用車市場情報連席会)が5月11日に発表したデータによると、4月の中国国内の狭義乗用車販売台数は前年同月比12.4%増の160.8万台、2019年4月比6.5%増。4月の販売台数は前月比8.3%減少したものの、経年の動向を総合すると、月平均を上回っている。乗連会側は、国内経済の動きが安定し、制造業の輸出が強気を維持していることが、自動車市場の下支えとなっていると説明した。

新エネルギー乗用車の販売台数も引き続き好調を維持している。4月、新エネルギー乗用車の小売販売台数は前年同月比192.8%増の16万3000台に達した。うち、電気自動車の卸売販売台数は同比258.5%増の15万2000台、プラグインハイブリッド車の販売台数は同比100.3%増の3万3000台で、全体の18%を占め、純電気自動車は依然として市場の主力となっている。

メーカー別のパフォーマンスを見ると、上汽、広汽などの大手が相対的に強い。4月、新エネルギー車の卸売販売台数が1万台を突破したメーカーは、上汽GM五菱が30602台、テスラ中国が25845台、BYDが25450台、上汽乗用車が13004台の計4社であった。

テスラは、上海ギガファクトリーのModel Y生産ラインが4月に設備スケールアップのために2周間生産を停止したこともあり、前月比27%減となった。市場関係者は、供給不足がテスラ販売減少の一因と見ている。あるメディアはテスラの関係者から聞いたところによると、現在、発注から納車までの期間は6-8週間から3-5週間に短縮し、納車ペースはスピードアップしており、生産能力の拡張とともに、販売台数は増加する見込みである。

乗連会幹事長の崔東樹氏は、「輸出が、新エネルギー乗用車卸売台数の拡大を後押しする重要な要素となっている」と説明した。4月、テスラの輸出は14174台、上汽乗用車は2378台、EVベンチャーのAiways(愛馳汽車)は335台など、新エネルギー車の輸出は急増した。

今後の見通しについて、乗連会はコロナ後の需要が回復すると分析している。第1四半期、全国の新規運転者数は前年同期比538万6000人増の839万人、2019年第1四半期に比べても38万7000人増えた。また、5月に登録規制を緩めた北京市で増発された6万枚の新エネ車ナンバープレートが発給される予定で、これも今後数カ月の新エネルギー車市場の増加をもたらす。同じ登録規制の上海では、新エネルギー車ナンバープレートの無制限発行政策を継続しており、政策による後押しは、ユーザーの意思決定に影響を与えている。新エネルギー車の農村進出政策も継続し、新エネルギー市場の拡大に寄与するとの見解を示している。

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