4月の乗用車販売台数142.9万台、落ち込み幅が-5.6%に縮小

 全国乗用車市場情報連席会(以下は乗聯会)は5月11日、4月の乗用車市場販売実績を発表した。発表によると、4月の乗用車販売台数は前年同月比5.6%減の142.9万台、前月比36.6%増。1-4月、全国乗用車販売台数は444.5万台で、前年同期比32.7%減少した。

 今年の1-4月の前年比増減はそれぞれ-21%、-79%、-40%、-6%で、「自動車市場はV字型回復を示しており、販売台数も徐々に改善している」と乗聯会幹事長の崔東樹氏が述べた。

 セグメント別でみると、高級車とSUVは好調だった。4月の高級車の販売台数は前年同期比16%増、SUV車の販売台数は同比2.2%増の66万台だった。 一方、普通乗用車は同9.4%減の69.3万台、MPVは同26.4%減の7.5万台だった。

 新エネルギー車の卸売台数は前年割れ傾向が止まらないものの、前月比では改善している。4月の新エネルギー乗用車卸売台数は前年同月比30%減の6.4万台で、前月比14.8%増加した。このうち、電気自動車の卸売台数は同比36%減の4.23万台だった。4月の新エネルギー車卸売台数に占める地場ブランドのシェアは61.4%、合弁ブランドは32.9%だった。

 新コロナウイルス感染が最も深刻だった湖北省の自動車メーカーは3月下旬から操業を再開し、4月市場の改善に寄与した。4月の自動車生産と販売は回復の軌道に乗り始めており、5月以降は正常な状態に戻るとの期待感が高まっている。ただ、海外市場の落ち込みに加え、輸入部品の供給状態が改善していないことから、グローバル自動車産業チェーンの回復には慎重な見方が広がっている。

 「自動車市場のV字型回復の勢いはまだ弱い。…疫病の発生で打撃を受けた第三次産業の回復は緩やかで、消費マインドと所得減への影響はまだ解消されていない。昨年6月に排ガス基準の「国5」対象車種の在庫整理がもたらした高い前年ベース効果に加えて、今後の自動車販売は一部の月について前年割れのリスクがある」と前出の崔氏は指摘している。


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