22年までに500万台の自動車生産能力が新たに追加され、新エネルギー車の競争が激化

自動車情報専門サイトの「蓋世汽車網」の整理によると、2020年までに全国で少なくとも23カ所の新自動車工場が正式に稼働、または建設を開始し、生産能力は499万台に達する。

2020年4月1日、年間生産能力20万台の華晨BMW鉄西新工場が建設され、2022年に稼働する予定だ。

同月、一汽紅旗の新エネルギー車工場プロジェクトが長春市で着工した。投資総額は78億元で、年間生産能力は20万台、2022年に竣工する計画。

2020年2月、スタートアップ自動車メーカーのENOVATE(天際汽車)とHOZON(合衆汽車)は、広西チワン族自治区南寧市で、ほぼ同時に新エネルギー自動車生産拠点の建設を開始した。このうち、ENOVATEは、年産10万台の新エネルギー乗用車を生産し、2022年の稼働する見込みで、HOZONも新エネルギー乗用車を年間10万台生産する計画だ。

スタートアップ自動車メーカーの小鵬汽車も、新エネルギー車の生産資格を得て、旧広東福迪汽車有限公司から買収した肇慶工場で自社製品を生産している。同工場は、年間生産能力が10-15万台で、昨年6月から小鵬P7の出荷を開始している。

吉利とダイムラーが共同で経営するスマートカー・ブランド・プロジェクトは陝西省西安市で稼働し、年間生産能力は15万台を計画している。

蓋世汽車網のまとめによると、建設中の23カ所のうち、圧倒的に多いのが新エネルギー自動車プロジェクトだ。また、ほとんどの工場は2021年末か2022年に竣工する。

国務院弁公庁が昨年11月2日に発表した「新エネルギー自動車産業発展計画(2021-2035年)」では、「2025年までに、中国の新エネルギー自動車が新車販売台数全体の20%を占める」という目標が設定されている。これ基づいて推計すれば、2025年には中国の新エネルギー自動車販売台数は600万台に達するはずだ。

一方、足下では新エネルギー自動車の卸売台数は、2020年通年で136.7万台で、全体の5%にとどまっている。工業情報化部副部長の辛国氏は国務院政策定例会合で、「これは達成が難しい目標だ」と説明した。

業界アナリストによると、この2年間の計画と既存の生産能力を合わせると、新エネルギー車の生産能力は2025年までに供給が需要を上回ることは間違いなく、競争は厳しい。

投資管理部門の国家発展改革委員会の統計によると、2019年の自動車生産能力利用率は2017年より20ポイント近く低下し、生産能力利用率が20%を下回る企業数は約30%を占めている。同委員会産業発展司処長の呉衛氏は、「ゾンビ企業は依然として我々の資源を大量に占有しており、監視と整理を強化すべきだ」と述べた。

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