世界シェア66%を誇る中国EV、90%以上の車載チップは依然輸入に頼る

電気自動車とバッテリー技術の研究機関Rho Motionの最新報告によると、2024年9月に世界で販売された電気自動車は170万台に達し、そのうち中国の電気自動車が66%(110万台)のシェアを占め、首位となっています。2024年1月から9月までの間、世界全体で累計1150万台の電気自動車が販売され、そのうち中国市場での販売台数は720万台に達し、前年比35%の成長を遂げ、世界市場における主導的地位を維持しています。

しかし、中国の電気自動車が販売台数で世界をリードしている一方で、車載チップの輸入依存問題は依然として深刻です。2023年、中国の自動車産業では車載チップの90%以上が海外から輸入されており、特に計算や制御系チップの輸入依存度は99%に達し、電力やメモリ系チップも92%を海外に依存しています。

中国のメディアはRho Motionの報告内容を転載し、国内で大きな議論を巻き起こしています。多くの人は中国が、自動車用半導体、特に車載チップの分野で大きな輸入依存に直面していることに驚いています。業界関係者によると、1台の電気自動車には1300個以上のチップが必要であり、そのうち90%は輸入に頼っています。これらのチップは、計算チップや制御チップ、メモリや電力管理チップなど、電気自動車において非常に重要な役割を担っています。

この過度な輸入依存を解消するため、中国政府は2025年までに国産の自動車用半導体の使用割合を20%から25%に引き上げる計画を打ち出しています。この計画は、BYDや上汽集団(SAIC)、東風汽車、広汽集団(GAC)、一汽集団(FAW)などの中国の主要自動車メーカーから支持を得ています。

現在、中国のチップ製造能力は28nmプロセスで量産が可能ですが、それだけでは不十分です。自動車用の車載チップには安定性と信頼性が極めて求められ、中国はこの分野でまだ大きな技術的課題を抱えています。業界関係者によれば、「車載チップの研究開発はハードルが高く、開発期間も長く、利益も少ないため、現在この分野で自社生産が可能なのは、制裁の影響でチップを購入できなくなったファーウェイだけです」と指摘されています。

長城汽車の魏建軍会長が最近述べたように、中国の電気自動車はサプライチェーンと市場規模で優位性を持ちながらも、依然としてコア技術が不足しており、特に車載チップ分野ではさらに多くの努力が必要です。

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