国務院が「新エネルギー自動車産業発展計画」を採択

10月9日、李克強総理の主催で国務院常務会議が開催され、「新エネルギー自動車産業発展計画」が採択された。

概要を次にようにまとめておく。

第一に、コア技術の難関攻略を強化し、車載OS、動力電池などの開発・イノベーションを奨励する。新エネルギー自動車とエネルギー、交通、情報通信などの産業との高度な融合を支持し、電動化とネットワーク化、スマート化技術の相互融合・協同発展を推進し、各基準の互換性とデータ共有を推進する。

第二に、充電・バッテリー交換、水素充填などのインフラ建設を強化し、急速充電を主とする高速道路と都市・農村の公共充電ネットワークの形成を加速する。公共施設としての充電スタンド建設を財政的に支援する。バッテリー交換方式の応用を奨励する。

第三に、新エネルギー自動車分野の国際協力の強化を奨励する。

第四に、公共サービス分野における新エネルギー自動車の使用に対する政策支援を強化する。2021年から、「国家生態文明試験区」、「大気汚染防止重点区域」でバス、レンタカー、物流配送などの公共分野の車両を新規購入、または代替えする場合、新エネルギー自動車の割合は80%を下回らない。

昨年12月3日、工業情報化省も「新エネルギー自動車産業発展計画(2021-2035)」(意見募集稿)を発表した。その中の10大ポイントとして、

① 2035年までに、国内公共分野では全面的な電動化を実現する。
② 2035年までに、燃料電池自動車は商業化応用を実現する。
③ 2025年までに、新エネルギー車の新車販売台数が占める割合は約25%に達する。
④ 2025年までに、コネクテッドカーの新車販売台数が占める割合は30%に達する。
⑤ 2025年までに、純電気乗用車の新車の平均消費電力を12.0キロワット時/100キロに削減し、プラグインハイブリッド(レンジエクステンダー付きを含む)乗用車の新車の平均消費電力を2.0リットル/100キロに削減する。
⑥ 技術革新能力の向上は次の段階の新エネルギー自動車産業発展の重要な目標の1つとして、「三縦三横」(三縦:EV、PHV、燃料電池車;三横:バッテリー、電気制御、モーター)の研究開発の布石を推進する。
⑦ 新型産業エコシステムを構築し、車載OSの産業化応用を加速する。
⑧ 産業協同発展の新しい枠組みの構築を推進し、具体的な措置として、新エネルギー自動車とエネルギー、交通、情報通信の融合発展の推進を含み、同時に各基準の互換性確保とデータの共有を強化する。
⑨ 新エネルギー自動車に良好な使用環境を構築するため、バッテリー交換、水素化、情報通信と道路交通などのインフラ建設の推進を加速する。
⑩ 非運営車両の充電サービスは住民の生活電気料金を享受する。

比べると、今回正式に採択された「新エネルギー自動車産業発展計画」は、これまでの意見募集稿の内容と方向性とほぼ一致している。

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