中国初の電気乗用車エネルギー効率格付け評価結果を発表、12車種が「1級効率」認証を獲得

 4月9日、中国汽車エネルギー効率開発・検査認証連盟(以下「エネルギー効率連盟」)は、中国で初となる純電気乗用車のエネルギー効率格付け評価結果を発表しました。今回の評価では、市場で主流となっている12車種の純電気乗用車を対象に、走行、駆動、クーラー、充電などの効率指標から総合的な評価が行われました。

 評価の結果、8車種の地場ブランドと3車種の外資ブランド車が「1級効率」認証を取得し、達成率は90%を超えました。

 エネルギー効率の格付けとは、標準化された指標に基づいて製品のエネルギー利用効率を等級化する制度であり、消費者が省エネ製品を選ぶ際の参考となるとともに、メーカーによる技術改良を促進することを目的としています。一般的にはラベル形式で表示され、家電製品に見られる「1級効率」や「2級効率」などがその代表例です。

 自動車におけるエネルギー効率格付けとは、車両のエネルギー消費効率を評価する仕組みであり、ガソリン車、電気自動車、ハイブリッド車を対象としています。国や地域によって基準は異なりますが、中国では乗用車に対して「燃料消費量基準」が設けられている一方で、電気自動車やハイブリッド車については、相応する効率評価の基準が十分に整備されていません。

 中国品質認証センターの董事兼総経理である劉江氏は、「エネルギー効率ラベルは『電力消費の成績表』のようなもので、1級効率のモデルは1kmあたりの使用コストがガソリン車の10分の1に過ぎない。消費者は車を選ぶ際に『効率等級』を確認することで、節電かつ節約が実現できる」と述べました。

 試算によれば、1級効率の電気自動車が6,000万台導入された場合、10年間で2億8,665万MWhの電力が節約でき(約7,962万世帯の年間電力消費量に相当)、8,599.5万トンの石炭使用が削減され、1億5,381.6万トンのCO₂排出量が削減される見込みです。これは5.7個分の長白山(チャンペク山)の森林が持つ炭素吸収能力に相当します。

 エネルギー効率連盟は、中国汽車工程研究院と中国品質認証センターが共同で発起し、2024年9月に設立されました。

 今後、エネルギー効率連盟は、レンジエクステンダー付きEVを含むプラグインハイブリッドEVおよび純電動の軽商用車を対象に、エネルギー効率格付けの評価手法に関する研究を進めていく予定です。

評価結果

 

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