iGOの創業者、BYDを信じると悪夢をみると語る

最近、「1033台がバッテリー故障で運行不能。BYDがビジネスの悪夢だ!」という動画がソーシャルメディアで大きな波紋を投じている。

動画の投稿者は、「iGOモビリティ」というライドシェアスタートアップ企業の公式アカウントで、語り手はiGO創業者の呉建明氏である。動画の中で、呉建明氏は「私は今、BYDを信じると悪夢をみることに気づいた。BYDを信じていたため、6億元を超える損失を被り、会社も生死存亡の瀬戸際に立たされている」と述べた。

iGOは2016年前後、BYDの電気自動車を計1,700台以上購入し、計4億元余りを支払った。うち1,033台のBYD傘下のDENZA(騰勢)ブランドの300型電動車がレンタルに使われている。

サービス開始から約1年が経過すると、プラットフォームでは顧客から大量の苦情が発生した。原因はすべてDENZA 300のバッテリーの故障とバッテリーの航続距離に対する疑念である。呉建民氏によると、iGOが購入したDENZAブランドの車両は、カタログ上の300キロの航続距離をはるかに下回り、一般的な走行は150キロ程度にしか達していないという。

顧客が車両を借りたがらないため、車両を外部に貸すことができず、損失総額は6億元に達した。

iGOはあまり有名な企業ではないが、DENZAブランドにとって大口顧客であった。情報によると、DENZAは2016年通年で2287台しか売れておらず、iGO が1033台を買った。

呉建明氏によると、問題が発生した後、iGOはバッテリーの修理、交換と損害賠償をDENZAに求める書簡を送った。DENZA側は傲慢な態度で相手にしてくれなかった。その後も法的手段を講じたが、判決がでるまで時間がかかる。

話題の動画が投稿されると、DENZA側も素早く反応して、動画で言及されている航続距離の問題を言及せず、悪意のある騒ぎを起こさないようと強気の姿勢を示した。

DENZAは2010年にBYDとダイムラーの共同出資で設立された電気自動車メーカーであり、双方が同社の株式を50%ずつ保有していたが、その後、両社は株式譲渡契約を締結して、DENZAはBYDの子会社となった。

DENZAの2015-2021年の販売実績は、2800台、2287台、4713台、1974台、2089台、4175台、4783台であり、7年間で、合計2万台強しか販売されていない。一方、同社同時期の累積損失は43.9億元を超え1台を売るのに22万元近くの損失を計上している。

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