L4自動運転の難題を克服、アウディは中国の高速道路で公道実証

アウディ中国研究開発チームはこのほど、北京市の延慶から張家口の崇礼までの延崇高速道路の閉鎖区間で、L4自動運転の公道実証を行った。今回の実証はアウディにとって7つの高速道路の運転シーンをカバーした初めての車両隊列走行自動運転テストで、自動運転の路上テストにおけるマイルストーンのようなことだ。

この実証では、3台のデモカーが車列を組んで、道路インフラ設備や他の車両との交信を続けながら走行した。途中で工事警告、前方渋滞情報、緊急車両(救急車など)の優先通行などのC-V2X路車協調の信号を受け取った後、ドライバーの介入なしに、車両が自動的に速度調整や車線変更、追い越しなどの動作を繰り返した。

これまでのテストと比べ、アウディの今回の実証は道路状況がより複雑で、技術面での難易度が高い。今回は、C-V2X(セルラーネットワークによるV2X)とHAD(高度自動運転)技術を高度に集積した乗用車を使って、制限時速80km/hの延崇高速道路で走行をテストした。この高速道路はトンネルや高架道路が94%以上もあり、GPSによる測位信号がない場合、アウディの自動運転チームが自主的にトンネル内の測位の課題を解決したという。

高レベルの自動運転は、車両単体の自立型システムだけでは不十分で、自動車と道路が連携するコネクテッドカー技術、高精度地図と測位技術が必要であると同時に、道路インフラ、関連政策法規、ビッグデータによるインタラクションなども不可欠だ。4クラス/L5クラスの自動運転技術は「かじりにくい硬い骨」であるだけに、安全性の確保、きめ細やかな路上テストと多面的なソフト・ハード性能の検証が必須だ。

独ブランドのベスト3として、アウディは自動運転とコネクテッドカーの開発に積極的で、着実に戦略的転換を進めている。2018年9月から(江蘇省)無錫市と北京市で自動運転車両のテストを開始し、中国国内で初めてV2X信号機情報の実証を行った自動車メーカーとなった。またアウディの2019年モデルA8は量産車種としてはじめてL3クラスの自動運転機能を装備している。


参考記事:https://www.iyiou.com/p/121292.html

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