AWS、中国で自動運転事業に注力へ

今月初め、アマゾンAWSは中国地域向けに新しい名称である「アマゾン雲科技術(アマゾン・クラウド・テクノロジー)」に変更された。現地化の一環として、今回の名称変更は、AWSの中国での戦略的布石も明らかになった。

3月25日、アマゾン・クラウド・テクノロジーは中国の事業戦略を「トロイカ(3頭立ての馬車)」になぞらえ、「足並みをそろえて進む」ことをはかっている。即ち、中国本土顧客の開拓、海外顧客の中国進出、中国顧客の海外進出である。中国のクラウドコンピューティングの商業化はやや遅れているため、アマゾン・クラウド・テクノロジーは、グローバルの経験に基づいて中国国内企業にサービスを提供するを考えている。

自動運転とネットワークは、クラウドコンピューティングプラットフォームの運用と切り離すことができず、コネクテッドカーは莫大なデータ計算をするのに、クラウドコンピューティングのサービスが必要となる。今回の発表会でアマゾン・グローバル副総裁、アマゾン・クラウド・テクノロジー大中華区執行役員の張文翊氏は、「アマゾンは現在、トヨタ、フォルクスワーゲン、ホンダなど複数の自動車メーカーと提携している」と説明した。

現在、自動車分野では、自動運転企業のWeRide(文遠知行)、T-Connectなどがアマゾンのクラウドテクノロジーのサービスとソリューションを利用している。

アマゾン・クラウド・テクノロジーは、トヨタ方式を中国本土に移すことを目指している。
過去において、T-Connectはトアマゾン・クラウド・テクノロジーと提携し、5カ月をかけてクラウドベースのデータレイク(Data Lake)ソリューションを発表し、中国市場のトヨタ自動車ユーザーにコネクテッドカー関連サービスを提供し始めている。

トヨタは2019年から、新たに発売するすべての自動車に車載データ通信モジュール(DCM)を標準装備し、ユーザーの同意を得て車両データをすべてバックグランドに転送するIoVシステムの実現に力を入れている。IoVサービスが全面的に導入されたことで、最初に直面したのは大量のデータの保存、処理、分析の問題である。

T-Connectは、Amazon Kinesisリアルタイムデータストリーミングサービス、AWS Lambdaサーバレスコンピューティングサービス、Amazon Elastic MapReduce大規模並列処理サービスなども採用しており、リアルタイムのデータ注入、デコードから分析、応用までの全プロセスを安全、柔軟、効率的に遂行している。

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