自動運転車に初のT5クラス「試験場」
高速道路の走行シーンをシミュレーションしたり、自動車と非自動車が混在するトンネルシーンをシミュレーションしたり、雨の日、濃霧など極端な天候シーンをシミュレーションしたりすることができる「試験場」として、北京市では、レベルの高い自動運転車両テスト用のクローズドコースができた。
国家スマートカーとスマート交通デモンストレーションエリアの「海淀基地」に続き、国家スマートカーとスマート交通デモンストレーションエリア「亦荘基地」はこのほど、関連部門の審査許可を経て、クローズドコースの公開運営が正式に始まった。同コースは、北京市初のT1-T5級テストコースで、テスト車両がより複雑な交通シーンで評価を受けた後、より高いレベルの自動運転道路試験用ナンバープレートを申請することができる。
南海子公園の西側にある亦荘基地を訪れた記者は、複数の自動運転車が検査のために列をなし、クローズドコースに入るのを待っているのを見た。
「これらの車両の中には、すでに海淀試験場でT3級道路の試験用ナンバープレートを取得しているものもあるが、今回はさらに上級シーンのクローズドコースの試験に来ている」と、試験場の運営を担当する北京智能車聯産業創新センターの市場ディレクター肖鋭氏は記者に話した。
T3クラスに比べ、T5クラスは交通シーンがより複雑だ。例えばT3は一般的な都市シーンで、平面道路や歩道橋、立体交差点などが想定される。T4は複雑な都市シーン、立体道路、トンネル、並木道などが想定される。T5は特殊な都市シーンで、前記各シーンに加えて、雨や霧、濡れた路面などの複雑な交通や天候環境が想定されている。
テストコースには長さ100メートルのトンネルが設けられ、車両がトンネル内に入り、特殊設備で雨、霧天、強い光、弱い光などの天候環境をシミュレーションすることで、自動運転車両の対応能力をテストするという。
亦荘基地の敷地面積は約650ムーで、都市シーン、農村シーン、高速道路シーンの3つのエリ アに分かれている。コースには信号交差点,ロータリー,バス専用道,潮汐車道,浸水区,雨霧模擬トンネル,高速道路,市街地道路,砂利道など約50種類のテスト区間が用意され,巡回用電気自動車走行に特化したコースも併設されている。「これらのシーンは主に北京、天津、河北地域の道路の特徴を参考にしたもので、これらの地域の85%の都市交通シーンをカバーしている」と肖鋭氏が紹介する。
少なくとも5000キロの安全テストと専門家による審査を経て、最終的に「試験場」から「合格」した自動運転車には、路上テスト用のナンバープレートが与えられ、開放道路でのテストに進むことができる。肖鋭氏によると、T5クラスのナンバープレートを取得した車両は、最高レベルのR5クラスの開放道路に出て試走できることを意味する。今後、市の自動運転関連政策環境の好転に伴い、自動運転車は今後、より広いテストエリアに入ってテストを行う可能性がある。