Horizon Robotics、次世代車載AIチップ「Journey3」を発表

9月26日、北京モーターショーで、エッジAIチップスタートアップ企業のHorizon Robotics(地平線)は次世代高効率車載AIチップ「Journey3(征程3)」を正式に発表し、アップグレード版「天工開物」AI開発プラットフォーム2.0、新たにアップグレードされたMatrixスマート運転環境感知ソリューションを発表した。また、発表会で、Horizon Roboticsは広汽研究院、広汽資本とそれぞれ戦略的提携協定を締結し、広汽向け「Journey3」を共同で発表した。

ビジネス面では、Horizon Roboticsの副総裁兼スマート運転製品ライン総経理の張玉峰氏によると、Horizon Roboticsは完成車メーカーやTier 1と緊密な提携を維持しており、提携中の事業は50件を超え、すでに20件以上のフロントローデング契約を締結しており、搭載車両は数百万台に達する見込みで、2020年までにHorizon Roboticsの車載AIチップを搭載した量産車種6車種が発売される。

このほか、広汽キャピタル総経理の袁峰氏は発表会で、広汽資本は傘下のフォーワードキャピタルを通じてHorizon Roboticsに投資すると発表した。広汽キャピタルは広汽集団の資本運営とエクイティファイナンスのプラットフォームで、近年、自動車産業のCASEをめぐり、投資ポートフォリオを拡大し続けている。

2019年8月、Horizon Roboticsは中国初の車載グレードAIチップ「Journey2(征途2)」を発表した。わずか1年の間に、長安汽車や奇瑞汽車など多くの車種にこのチップが搭載されており、「Journey2」は初めて量産される国産AIチップとなっている。

1年後、Horizon Roboticsは再び次世代の高効率AIチップ「Journey3」を発表した。同チップは16ナノメートルのプロセスを採用し、Horizon Roboticsが独自に開発したBPU2.0アーキテクチャに基づき、AI計算力は5TOPSに達し、典型的な消費電力はわずか2.5Wで、高性能、低消費電力、拡張性が高く、安全で信頼性が高いという特徴があり、ハイレベルの運転支援、スマートコックビット、自動駐車アシスト、ハイレベルの自動運転、クラウドソーシングの高精度地図測位などの多様な応用シーンをサポートすることができる。

Horizon Robotics創業者兼CEOの余凱氏によると、「Journey3は、AI計算能力の有効性が高く、消費電力比は業界の主流チップを上回り、優れた画像アクセスと処理能力を備えており、ディープラーニングに基づく画像検出、分類、ピクセルレベルの分割などの機能をサポートするだけでなく、H.264ボックスH.265ビデオフォーマットの高効率符号化もサポートしており、マルチチャネルAIコンピューティングボックスのマルチチャネルデジタルビデオ録画を実現する理想的なプラットフォームだ」。

Horizon Roboticsは現在、中国国内で唯一自動運転車載グレードチップを専門とする企業で、現在、主にMobileyeとNVIDIAと競合している。Horizon Roboticsは新参者として約4年かけて「Journey2」を発売し、Mobileye EyeQ4の運転支援チップに追いついた。また、性能や中国の道路状況に合わせたプランでは、EyeQ4よりも優れていると、余凱氏がアピールした。

余凱氏はまた、Horizon Roboticsもまもなくより強力なJourney5を発表する。このチップは高レベルの自動運転シーン向けで、1チップで96TOPSのAI計算力を実現し、16眼カメラに対応している。構成された自動運転コンピューティングプラットフォームは192-384TOPS計算力を備え、L3-L4級の自動運転に対応できると紹介した。

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