ロボトラックスタートアップ企業のTuSimpleは、北米チームを縮小し、今後の事業の重点を中国に移すか
自動車総合情報サイトのauto.gasgoo.com(蓋世汽車)によると、ロボトラックスタートアップ企業のTuSimple(中国語名は「図森未来」)の呂程CEOが、技術副総裁の王磊氏の退任を社内で発表した。王磊氏は北米時間5月26日に正式にTuSimpleを離れ、その仕事はソフトウェア上級副総裁の朱敬氏が引き継ぐことになる。
また、王磊氏が去った後、TuSimpleの北米開発チームが大規模なリストラの対象になる可能性があると伝えられており、今回の人員削減数が50%に達すると推測されている。
TuSimpleは、中国と米国の両国で同時にワーキングオフィスを設置したロボトラック開発企業で、2015年9月に設立された。TuSimpleは当初、米カリフォルニア州サンディエゴと中国北京で創業し、その後上海、河北省、米アリゾナ州に展開し、この5つの地域に研究開発応用センターを設立した。
昨年3月、米国政府は安全保障上の懸念から中国からのデータアクセスへの制限を強化したため、TuSimpleは中国での事業売却と米国市場への注力を模索していた。しかし、昨年11月には同社のCEOである侯暁迪氏が、第三者による不適切な資金提供や技術移転の疑いにより、FBIとSECからの捜査を受け、同時に解任された。その後、侯氏は再びCEOの地位に復帰したが、今年3月に辞任し、混乱が続いている。
近年、自動運転に対する資本市場の関心が低下しており、内部抗争に巻き込まれているTuSimpleへの投資家の評価は厳しいものになっている。その結果、TuSimpleの経営は困難な状況に立たされている。
また、auto.gasgoo.comによれば、最近の一連のトラブルの後、TuSimpleの研究開発センターが北米から中国北京に移転しており、北京チームはL2、L4自動運転などの研究開発を担当し、北米のエンジニアリングチームの主な役割は北京チームの開発を支援することになったと報じられている。