万向一二三社、全固体電池の研究開発で大きなブレークスルー?
(メーカーのオフィシャルプレスリリースですが、バッテリ技術開発の動きを紹介する内容で、ご参考ください)
先進的なリチウムイオン電池とシステム開発メーカーの万向一二三社と先進素材メーカーのIonic Materialsは24日、全固体電池の研究開発がマイルストーンのような進展を遂げたと正式に発表した。
万向一二三社はIonic Materialsと共同開発契約を通じて、業界初の革新的な技術で全固体電池を製造する方法を開発し、今後、全固体電技術の商業化を加速させる。
Ionic Materials社の先進的な導電性イオンポリマーに、A123 Systemsの次世代三元/黒鉛リチウムイオン化学物質を組み合わせることで、万向一二三社とIonic Materials社は高エネルギー密度で高安全かつ燃えやすい液体電解質を使用しない電池を共同で開発した。金属リチウムなどの特殊な電極を使用しないことで、固体ポリマー電解質を持つ全固体電池の市場投入がさらに身近なものになる。
この革新的な成果により、フルサイズの全固体リチウムイオン電池を量産製造することが可能となり、最高のコスト効率で電気自動車の安全性、軽量化、工程の簡素化を実現する。また、このテクノロジーのメリットを活用して、冷却や消火の必要性を軽減または排除することもできる。この独自のアプローチにより、2022年には全固体電池の市場投入が期待されている。
この技術的な進歩は、万向一二三社のこれまでの革新に対するコミットメントを具現化したものだ。「万向とIonic Materialsのコラボレーションは、非常にクリエイティブで成功したコラボレーションだ。このコラボレーションによって、最終的には、当社が誇る最先端のテクノロジーを持つ製品が生まれた。業界の先駆者としてこの製品を最初にお届けできることを光栄に思っている」と、万向一二三社の最高技術責任者のJim Paye氏は述べている。Ionic MaterialsのMike Zimmerma CEOは、「両社の協力により生まれた一連の合作は、進化しつつあるバッテリー分野で成功するための必要条件となっている。今後もこのテクノロジーをビジネス化していく上で、成功し続けることを期待している」と賛同している。
注:万向一ニ三社は、万向集団が2013年に米A123システムズ社を買収する前に設立したバッテリメーカー。