国軒高科、2025年に動力電池の原材料が供給過剰になり、リチウム供給不足が終焉迎えると予想

経済誌の「第一財経」によると、中国バッテリーサプライヤーの国軒高科(Guoxuan High-Tech)会長の李影氏は3月26日に、第8回中国電気自動車百人会フォーラムで、高まりつつある需要に対応し、電池原材料メーカーが生産を拡大しており、供給も急増していることを明らかにしたうえ、2025年までに、鉄リチウム正極、三元正極、負極材料の上位10社の生産能力計画は、それぞれ546トン、267トン、317万トンに達し、いずれも供給が需要をはるかに上回ることになると指摘した。

「これらの資源をさらに細分化すると、鉄リチウム正極材料は、リン酸鉄、二酸化チタン(副生成物)、酸化鉄などで作ることができ、われわれの需要はメガトン級であるが、供給はメガトン級以上になる」。李氏によると、三元正極材料は主にニッケルコバルトで、中国の輸入依存度は高いが、技術進歩と代替品の開発により、三元正極材料の需要は次第に落ち着く。例えば、1キロ当たり360ワット時の三元半固体電池は急速に産業化に向かい、これらの原材料の使用量を減らすことが可能である。

李氏は、将来的にはリン酸鉄リチウムと三元電池の比率が6:4にまで変化していくとの見方を示した。鉄リチウム正極材料の需要量は2025年に200万トン、2030年に400万トン、三元正極材料は2025年までに130万トン、2030年に260万トンに達すると予想されている。

李氏によると、2025年までに中国の炭酸リチウム需要量は約60万トンに達する見込みである。今後5年間、江西省、四川省、青海省のリチウム鉱山資源採掘量の拡大とバッテリーリサイクル技術の進歩に伴い、輸入リチウム資源の需要量は大幅に減少する見通しである。「2025年までに、宜春で年産50万トンのリチウム開発が形成され、中国のリチウム不足に終止符が打たれるだろう」と李氏は語った。

第一財経は、公開データに基づいて、動力電池の原材料の供給が逼迫しているため、現在、原材料の価格は高騰していると指摘した。それによると、2021年の中国の炭酸リチウム価格は年初の1トン当たり5万元から年末には50万元に、1年で10倍に上暴騰し、動力電池メーカーや新エネ車メーカーの事業を圧迫している。

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