中国動力電池メーカーのGOTION、欧州初の電池生産拠点を稼働させ、急成長の海外展開を続ける
9月18日、中国の動力電池メーカーであるGOTION HIGH-TECH(国軒高科、以下は「GOTION」)の欧州初の電池生産運営拠点、ドイツ・ゲッティンゲン工場の初の電池生産ラインが稼働しました。GOTIONゴッティンゲン工場は合計生産能力が20GWhを計画しており、4期に分けて完成する予定です。すべての工程が完了すれば、年間生産額は20億ユーロに達する見込みです。この工場では商用車用バッテリー、エネルギー貯蔵システム用バッテリー、乗用車用バッテリーなどのバッテリーパック製品の生産に加えて、GOTION欧州拠点の研究開発センターや物流センター、アフターサービス拠点としても活用されます。
報道によれば、工場にはすでに欧州からの受注が殺到しており、10月から欧州の顧客への供給が可能になる見通しで、2024年中には工場の実際の生産能力が5GWhに達する見込みです。GOTIONは、CATL、BYD、CALB(中創新航)、EVE Energy(億緯鋰能)などの中国動力電池企業と同様に、海外への進出を加速させています。
上半期には、GOTIONは欧米、東南アジア、南米などの地域に次世代動力電池とエネルギー貯蔵電池の生産ラインを設置し、インドネシア、アルゼンチン、米国などに原材料基地を建設しました。また、欧州の動力電池メーカーInoBatと戦略的提携を結び、中国地場電気自動車メーカーのeGT-NEV(易捷特)とも提携し、ルノー・日産・三菱アライアンスのサプライヤーシステムに参加しています。さらに、日本のエジソン・エナジーと戦略的提携を結び、日本のエネルギー貯蔵と回収市場に進出し、国軒電池の日本市場進出を推進しています。
最近の報道によれば、GOTIONは20億ドル(約147億元)を投じて米イリノイ州カンカキ郡マンテノに電気自動車用バッテリーのスーパー工場を新設する計画も明らかになりました。また、GOTIONはモロッコに電気自動車用電池工場を設立する協議も行っています。
これまでの情報と合わせて、GOTIONの海外生産能力の総計画は100GWhを超え、2023年には15~20GWhに達し、欧州、米国、東南アジアの3大主要新エネルギー車市場の同時カバーを実現する見込みです。GOTIONは急速に成長し、海外展開を加速させている中国の動力電池メーカーの一つとして注目されています。