自動車ドアハンドルに関する強制国家標準を公布――安全性能を全面強化

1月28日、工業情報化部が主導して策定した強制性国家標準「自動車用ドアハンドル安全技術要求」(GB 48001—2026)が、国家市場監督管理総局および国家標準化管理委員会の承認を経て正式に公布されました。本標準は2027年1月1日より施行される予定です。
この標準では、ドアハンドルの機械式リリース機構の装備要件、ドアの開放方式、設置位置や操作スペースに関する要件、さらには車内側ドアハンドルの表示や操作説明に関する規定などが体系的に定められています。特に、車外ドアハンドルが操作しにくい問題や事故発生後にドアを開けられないケース、車内ドアハンドルが特定の状況下で機能を失う問題、識別性の低さといった業界が抱える課題の解決を主な目的としています。
標準の規定によれば、各ドア(リアゲートを除く)には機械式の車外ドアハンドルおよび車内ドアハンドルを備えることが義務付けられます。ロック状態にある場合でも、エアバッグの展開や駆動用バッテリーの熱暴走などの重大事故が発生した際には、衝突していない側のドアについては、工具などを用いることなく、機械式ハンドルによってドアを確実に開けられる設計とすることが求められています。
また、電動式の車内ドアハンドルを採用する車両については、電源喪失時でも最低限の開放機能を確保するため、必ず機械式の車内ハンドルを冗長機構として併設しなければならないとされています。
さらに、車外ドアハンドルの操作スペースについても明確な基準が設けられています。あらゆる状態において、ハンドル周辺には十分な手の操作スペースを確保する必要があり、その寸法は60mm×20mm×25mm以上、すなわち30立方センチメートル以上とすることが義務付けられています。これは、緊急時に救助活動を行う際、ハンドルを確実につかめるようにするための措置です。
緊急時に「機械式の車内ドアハンドルが見つからない」という事態を防ぐため、識別性に関する要件も強化されています。機械式リリース機能を備えた車内ハンドルは、遮るもののない、乗員から見て分かりやすい位置に設置し、明確で理解しやすい操作表示や説明を付すことが求められます。また、一つのドアに複数の機械式ハンドルが配置されている場合は、そのいずれを操作しても直接ドアを開けられる構造とし、設計の複雑さによる誤操作を防ぐことが義務付けられています。
中国自動車技術研究センター自動車標準化研究院の戎輝副院長によれば、本標準の策定作業は2024年からすでに開始されていました。工業情報化部は全国自動車標準化技術委員会を通じて、国内外の完成車メーカー、主要部品サプライヤー、第三者試験認証機関などから100名を超える専門家を集め、共同で研究・検討を進めてきたとされています。
施行にあたっては、段階的な移行スケジュールが採用されています。
- 新たに型式認可を申請する車両については、標準施行日である2027年1月1日以降、「手動開放に必要な操作スペース」に関する規定を除くすべての要件を満たす必要があり、施行から13か月後の2028年1月1日以降は、すべての規定に完全に適合することが求められます。
- すでに型式認可を取得している車両については、施行から25か月後の2029年1月1日以降に新標準が適用されます(即ち、2029年以降も生産・販売を続けたい既存モデルについては、新標準に基づいてドアハンドル設計の見直しが必要)。
業界関係者の間では、本標準が世界で初めて自動車用ドアハンドルに特化した強制的な技術基準である点が高く評価されています。「自動車用ドアハンドル安全技術要求」の施行により、日常使用時はもちろん、緊急避難や外部からの救助といった場面におけるドアハンドルの信頼性と操作性が大幅に向上し、消費者の安全性が一層確保されると期待されています。また、自動車産業における安全技術の発展に向けた重要な規範としても、大きな意義を持つものと考えられています。