発展改革委員会、水素燃料車とEVの相互補完的発展を呼びかける
国家発展改革委員会(以下は「発改委」)はこのほど、「水素産業発展中長期計画(2021-2035年)」を発表した。その中で、今後13年間における中国の水素燃料電池自動車の発展計画が盛り込まれ、公共サービス分野の車両に対して優先的に水素燃料電池自動車の普及を進め、水素ステーションを建設することになっている。
計画では、2025年までに燃料電池車両の保有台数を約5万台とし、一定の数の水素ステーションを配備・建設するとされている。再生可能エネルギーによる水素製造量は年間10−20万トンに達し、新たな水素エネルギー消費の重要な構成部分となり、二酸化炭素の年間100−200万トン削減を実現した。
2030年までに、比較的整った水素エネルギー産業技術革新システム、クリーンエネルギー水素製造及び供給システムを形成し、産業の配置が合理的かつ秩序立っており、再生可能エネルギーによる水素製造が広く応用され、炭素ピーク到達目標の実現を力強く支える。
2035年までに水素エネルギー産業体系を形成し、交通、エネルギー貯蔵、工業などの分野をカバーする多元的な水素エネルギー応用エコロジーを構築する。再生可能エネルギーによる水素製造の末端エネルギー消費における比重が高まり、クリーンエネルギーによる発展を支える重要な役割を果たしている。
全国の水素エネルギー産業チェーンを統一的に計画し、産業発展の進捗を合理的に把握し、無秩序な競争を回避し、水素エネルギーインフラの建設を秩序正しく推進し、水素エネルギーインフラの安全管理を強化し、安全・安定・高効率の水素エネルギー供給ネットワークの構築を加速する。
水素エネルギー供給能力、産業環境と市場空間などの基礎条件に立脚し、道路運送業界の発展の特徴と結び付け、水素燃料電池の中・大型車両の実用化を重点的に推進し、水素燃料電池商用車の応用分野を秩序正しく開拓し、燃料電池電気自動車とリチウム電池純電気自動車の相互補完的発展モデルを段階的に確立する。船舶や航空機などの分野における燃料電池の実用化を積極的に模索し、大型水素エネルギー航空機の研究開発を推進し、交通分野における水素エネルギーの応用市場規模を向上させていく。
鉱区、港湾、工業パークなどの走行頻度が多く、走行ルートが固定されたエリアで、水素燃料電池貨物車輸送試験運用及び70MPa水素貯蔵ボンベ車両の実用化可能性を模索する。条件のある地方では、都市バス、物流配送車、清掃車などの公共サービス分野で、燃料電池商用車を試験的に運用できる。