ファーウェイ、米国による追加制裁が自動車への本格的な参入を加速させる
海外メディアによると、米国はすでに、米国企業によるファーウェイへの大多数の製品輸出許可証の承認を停止している。Wi-Fi 6、Wi-Fi 7関連製品から、クラウドコンピューティング製品、クアルコムの4Gチップまで、ブラックリストに入っている。
これだけ大規模な制裁を受けて、ファーウェイは携帯電話事業だけでなく、本業のICTインフラ、スマート端末、クラウドサービスなども含め、再び困難な時に直面している。ファーウェイにとって、生き残るためには、新たなビジネスを迅速に確立させる必要性が高まっている。
2019年からファーウェイは新エネルギー車業界への参入を決めた。その後、ファーウェイは、地場OEMの北汽と小康汽車と提携して、ARCFOXアルファSファーウェイHIエディションとSERES SF5を送りだした。その時の上海モーターショーでは、ファーウェイの自動運転能力の高さが大きな波紋を呼んでいた。
2022年に、SERESのベース車両にファーウェイのスマートドライビングシステムを搭載したAito(問界)M5、M7、M5 EVが相次いで発売され、月間販売台数が何度も1万台を超え、これまでに累計7.5万台超を販売して、販売台数の増加が最も速い新エネルギー車ブランドとなった。
ファーウェイのハードウェア・ソフトウェア一体化ソリューションのパフォーマンスの高さはAitoを通じて、自動車業界を震撼させた。より多くのOEMを囲い込み、OEMの懸念を払拭するために、ファーウェイは2020年10月に、「車を造らず、車メーカーが良い車を造るのを手伝う」と約束した文書を公開した。しかし、注目すべき点は、当該文書の末尾に、本文は発行日から発効し、有効期間は3年であることを書いてあることである。
つまり、2023年10月までにファーウェイは車を造ることはないが、それ以降も車を造らないとは言っていない。自動車業界では、当初からファーウェイはいつか車を造るだろうとの見方が多かったが、今回米国による追加制裁は、まさにファーウェイが車を作らないという封印を解くキッカケになるかもしれない。