アウディ、中国の自動車メーカーと電気自動車プラットフォームの購入を交渉中?
アウディが複数の自動車メーカーとの電気自動車プラットフォームの購入を検討しているという報道がありました。7月12日、ロイター通信はアウディが中国のSAIC(上海汽車)との交渉において電気自動車プラットフォームの購入を模索していると報じました。
情報筋によると、アウディはSAIC傘下のIM MOTORS(智己汽車)のEVプラットフォームを購入する方向で交渉を進めており、「協議は比較的踏み込んだ段階にある」と述べられました。SAIC側は直接回答は避けましたが、電気自動車プラットフォームの買収についての協議は否定していません。
アウディが中国のメーカーから電気自動車プラットフォームを購入する理由は、現在の事業が中国市場への依存度が高い一方で、自社のEV製品が中国市場で競合他社に遅れをとっているためとされています。
アウディは現在、Q4 e-tron、e-tron、Q2L e-tron、Q5 e-tronなど多くのEVを販売していますが、2022年の販売台数は減少傾向にあります。
市場の実績から見ると、2022年にBMWのEVの世界販売台数は21.5万台、ベンツのEVの世界販売台数は合計14.9万台(スマートブランドを含む)でした。一方、アウディのEVの世界販売台数は11.82万台で、競合他社に比べて遅れを取っている状況です。
フォルクスワーゲンの最高経営責任者(CEO)であるオリバー・ブルー氏は、アウディブランドが競合他社に遅れをとっており、特にソフトウェアの問題が最大の原因だと公言しています。アウディは中国市場に大きく依存しており、電気自動車の分野では中国市場での競争力が不足しています。
中国は世界最大の新エネルギー車市場であり、アウディは、テスラやNIOなどの新興メーカーだけでなくBMWやベンツなどの伝統的な自動車メーカーとの差を広げています。このため、アウディは比較的過激な意思決定を迫られる可能性があるでしょう。