BMWがアリババとAI提携!「通義」大規模モデル搭載の新型車が中国市場へ

3月26日、BMWグループは中国においてアリババグループとAI分野での戦略的提携を締結したと発表しました。両社はAI大規模言語モデルや音声認識技術などの最先端分野で共同研究開発を行い、中国市場のユーザーニーズに最適化されたスマートソリューションの提供を目指します。アリババクラウドの「通義(Tongyi)」大規模言語モデルは、中国市場向けBMW「新世代(Neue Klasse)」シリーズに搭載される予定です。
BMWによると、新世代モデルにはAI大規模言語モデルを基盤とした次世代パーソナルアシスタントが搭載されます。このシステムは人間のような自然な会話が可能で、複数のAIエージェントが連携して動作します。ユーザーの意図を正確に理解し、複雑な指示にも対応できる高度な機能を備えています。今回の提携により、車内のAIインタラクション体験が大幅に向上すると期待されています。BMW中国の研究開発部門を統括するレイ・カイ副社長は、中国の現地開発チームがこのプロジェクトに深く関与していることを明らかにしました。
同日、BMWは中国市場向けに「360度オールチェーンAI戦略」を発表しました。この戦略には3つの重点分野があります:(1)AI技術を活用したユーザー体験の向上、(2)AIによる業務プロセスの効率化と品質改善、(3)サプライチェーンとの連携強化です。BMW取締役会会長のオリバー・ツィプセ氏は、「中国はBMWグループのグローバル戦略において極めて重要な役割を担っています」と述べました。
市場調査結果によると、中国では電気自動車の普及が進む中、スマート化技術が自動車業界の競争力の重要な要素となっています。中国の消費者調査では、回答者の54%が自動車購入時の主要な判断基準として「スマート化のレベル」を挙げています。専門家は、今回のアリババとの提携が、BMWの中国市場における競争力強化を目的とした戦略的判断であると分析しています。