BYD、36億元で易安損保を買収
BYDによる易安財産保険股フェン有限公司(以下、「易安損保」)に対する買収予定金36億元が1月31日に支払われたと報じられた。買収により、BYDは易安損保の全株式を取得したという。
易安損保は、2016年2月に旧保監会の認可を経て設立されたインターネット専門保険会社4社の一つである。2020年7月、ソルベンシーが基準に達していないなどの理由で易案損保は、保監会に接収され、破産更生手続きに入った。
実際、自動車メーカーが保険業界に進出するケースは珍しくなく、自動車メーカーの保険業界進出では、広汽が衆誠保険を、一汽がシン(鑫)安保険を出資したほか、吉利が2021年に合衆損保に出資し、持ち株比率は33.33%と、単一株主の持ち株上限に達した。また、テスラ、Xpeng、NIO、理想汽車などの新エネルギー車メーカーも、保険仲介会社を設立しており、動きはまちまちではあるものの、保険分野を絞り込み、自動車アフターマーケットのサービスを充実させることは、明らかに大きなトレンドとなっている。
BYDも最近、保険業界への進出準備を開始し、2022年3月にBYD保険仲介有限公司を設立して、保険仲介分野に参入している。
中国保険業界協会は2022年12月14日、「新エネルギー自動車商業保険専属条項(試行)」を発表した。ガソリン車の保険と比べて、新エネルギー車の保険料が大幅に増えて、ユーザーの不満を招いている。新エネルギー車で節約したガソリン代は保険をかけなければならないため、割に合わず、新エネルギー車の普及にマイナスの影響を与えかねない。そのため、多くの自動車メーカーは、ユーザーの運転習慣や乗り方のデータに基づいてより正確な保険料を計算して、独自の保険商品を提供することで、新たな商機をつかもうとしている。