BYDとDJIが「霊鳶(Lingyuan)」車載ドローンシステムを発表、「スマートカー+」マーケティング戦略と他社との差別化を強化

3月2日夜、BYDは深センで車載ドローンシステムの発表会を開催し、DJIと共同開発した「霊鳶(Lingyuan)」スマート車載ドローンシステムを発表しました。BYDの会長兼総裁である王伝福氏は発表会で、このシステムが量産化に成功し、BYDの全ブランド車種に搭載されることを明らかにしました。

「霊鳶」システムは、アーキテクチャ、ハードウェア、アルゴリズム技術を活用し、世界初の車載伸縮式ドックソリューションを実現しました。車載伸縮式ドックは、車内に設置された伸縮可能な収納装置(通常は車のルーフ)で、ドローンが自動的に離着陸および駐機できるようにするものです。このシステムは、ドローンの位置情報モジュール、ルーフカメラ、カスタムデュアルハンドルなどのハードウェアを統合しており、走行中でも、速度が一定の制限(例:25km/h以下)を超えなければ、ドローンは車載ドックで離着陸操作を行うことが可能です。ユーザーはスマートフォンアプリを使用してドローンの離陸、着陸、帰還プロセスを制御でき、手動での操作は不要です。ドローンがドックに戻ると、自動的に充電が行われ、次の任務に備えます。

「霊鳶」システムは、バッテリー交換版と急速充電版の2種類があります。バッテリー交換版は主にBYDの高級ブランド「仰望(Yangwang)」車種に搭載され、急速充電版は王朝(Dynasty)、オーシャン(Ocean)、騰勢(Denza)、方程豹(Fang Cheng Bao)などのブランドに展開されます。初回搭載車種には、仰望U8、方程豹8、Denza N9、唐L DM、シーライオン07 DMiなどが含まれます。

「霊鳶」システムは、アプリとルーフカメラを連動させることで、ユーザーがAIキャプチャ、ワンタッチ動画作成、マルチアングル認識などの機能を利用できるようにし、映像レンダリングと拡張機能を強化します。さらに、システムには映像伝送アンテナ、位置情報モジュール、風速計が内蔵されています。

また、発表会では、BYDが「霊鳶」システム向けに専用の保険サービスを提供することも明らかにされました。これにより、ユーザーがシステムを使用する際の不安を解消し、より安心して利用できる環境を整えます。

BYDとDJIの今回の協業は、スマートカーとドローン技術の融合を示すものであり、「スマートカー+」という新たなマーケティング戦略を創出し、他社との差別化に貢献することが期待されています。

「霊鳶(Lingyuan)」スマート車載ドローンシステム

写真:BYD

 

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