BYD傘下に新ブランド「領匯」登場――営業用途向けに独立展開、マルチブランド戦略を補完

1月8日、中国工業情報化部が公表した第403回「道路機動車両生産企業および製品公告」において、BYD傘下の全く新しいサブブランド「領匯(Linghui)」が登場し、業界内で大きな注目を集めています。今回の公告では、「領匯」ブランドとして、純電気自動車の e5、e7、e9 の3車種と、プラグインハイブリッド車の M9 DM-i の計4車種が初めて申請されました。

業界では、「領匯」はBYDの成熟した既存モデルをベースに、ブランドロゴの刷新や装備構成の見直しを行ったものと受け止められています。具体的には、e9 と e7 はBYDの「漢」をベースに、e5 は「秦 PLUS EV」をベースに開発されています。また、M9 DM-i は初期ラインアップの中で唯一のプラグインハイブリッド車であり、「夏」をベースとしています。

BYDのユーザーの中には、車両をオンライン配車サービス用途で使用するケースが少なくないことから、同社が「領匯」ブランドを立ち上げた背景には、営業用という性格を主ブランドから明確に切り離す狙いがあるとみられています。これにより、王朝シリーズや海洋シリーズといった個人向けモデルが「配車サービス車両」と強く結び付けられることを避け、ブランドイメージへの影響を抑えることが可能になります。同時に、耐久性、経済性、メンテナンスコストを重視する対公市場に対して、より専門性の高いブランドを提供することにもつながります。「領匯」は、オンライン配車やタクシーといった営業用途に特化し、BYDがto Bのモビリティ分野を開拓するための専用ブランドとなる見通しです。

商品戦略の面では、「領匯」は既存の成熟したプラットフォームと現有の生産能力を活用し、必須でない装備を簡素化する一方で、航続距離、エネルギー効率、信頼性といった実用面を重視することで、コスト競争力を高めています。このようなアプローチは、車両を高頻度で使用する営業用途の実態に適合するだけでなく、BYD全体におけるサプライチェーンおよび生産能力の活用効率を高める効果も期待されます。

「領匯」の追加により、BYDのマルチブランド体制はさらに完成度を高めることになりました。王朝シリーズと海洋シリーズが一般消費者市場を担い、騰勢(DENZA)、方程豹、仰望が高級車や個性化分野を担当する一方で、「領匯」は対公出行エコシステムを専門的にカバーする役割を担うことになります。

BYD「領匯」

写真:工業情報化部

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