恒大グループ、自動車関連資産の投げ売り止まらず

海外メディアの報道によると、英国の電機メーカーSaiettaが、中国の恒大グループ傘下の恒大汽車の子会社であるe-Tractionを200万ユーロ(約1460万元)で買収することが明らかになりました。e-Tractionは世界有数のインホイールモーターおよび電気自動車用ドライブシステムの研究開発・生産企業です。

e-Tractionは1981年に設立され、オランダに本社を置いています。2016年11月には中国の企業に買収され、その後、2019年3月に恒大健康(後に「恒大汽車」に改名)が5億元でe-Tractionを買収した中国企業の70%の株式を取得することで合意しました。買収後、その中国企業は恒大汽車の子会社となりました。

インホイールモーター駆動技術は、現在主流の新エネルギー車に使われている中央モーター駆動よりも電力を節約できるほか、自動車の全体構造を最適化することで、空間利用率を高め、設計コスト、製造コスト、メンテナンスコストを削減できるとされています。

現在、恒大グループは資金繰りが厳しく、3000億ドル以上の債務を抱えているため、資金調達のために資産売却を急いでいます。5億元で買収したe-Tractionを1460万元で売却したのもやむを得ない状況です。e-Tractionに加えて、恒大汽車のスウェーデンの電気自動車子会社であるNEVS(国能電気汽車)も、米国や欧州のベンチャーキャピタルや業界パートナーと売却交渉を進めています。さらに、英国に本社を置く電気自動車メーカーBedeoも1週間前にハブモーターメーカーのProtean Electricを恒大汽車の子会社から買収したことを発表しました。

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