一汽とBst.aiが戦略的提携、自動運転の量産を目指す
中国第一汽車集団(以下は一汽)とBlack Sesame Technologies Inc(以下はBst.ai)は、2019年12月30日、一汽本部で戦略的提携契約を締結し、自動運転チップ、画像センジング・アルゴリズム、データなどの分野で全面的な提携を行い、自動運転技術の一汽の量産車種への搭載を共同で推進すると発表した。
両社は、提携協定に基づき、Bst.aiが開発した華山Aiチップと画像センジング・アルゴリズムを使用すること、Ai画像データ収集車を共同で開発し、さまざまな気候条件と運転シーンをカバーする画像データを収集すること、データベースを構築することなで合意した。
Bst.aiは、2016年7月にシリコンバレーで設立されたスタートアップ企業で、自動運転用Aiチップを開発し、画像センジングのコア技術を開発している。現在同社は、上海市に中国区本部を設立し、深セン市、(湖北省)武漢市、(四川省)成都市、シンガポールなどにオフィスと研究開発センターを設立した。
2019年8月29日、上海世界AI大会で、Bst.aiは自社開発の華山シリーズのチップを正式に発表した。公式発表によると、Bst.aiの華山第1号チップは、演算力、エネルギー効率比、演算力利用率などの重要な性能指標で、業界トップのMobileyeのEyeQ4を上回っている。また、華山2号チップはシングルコアの計算力はL3に対応し、性能と消費電力は業界をリードしており、マルチコアではL4自動運転にも対応している。
発表会では、一汽の副総経理の王国強氏は、「自動運転は現在自動車業界全体で認められている発展方向であり、これまで中国国内ではチップとアルゴリズムの分野で世界のトップ企業との間にギャップがあったが、Bst.aiはチップ、画像センジング技術とアルゴリズムの分野で長年の蓄積があり、われわれはBst.aiと全面的な戦略的提携を結び、双方の強みを合わせて中国の自動運転車を共同で作り上げることができることを喜ばしく思っている」と述べた。