GAC、グラフェン技術の商業化で新会社を設立へ

7月28日に開催された「GAC TECH DAY 2020」で、広汽集団(以下、「GAC」)総経理の馮興亜氏は、グラフェン技術の商業化応用をよりよく推進するため、GACは自社からの投資と従業員持ち株で、共同でグラフェンハイテク産業化企業を設立する計画だと明らかにした。

GACのグラフェン研究開発チームは2014年に設立され、現在、GACは独自の3DGグラフェン製造技術を開発しており、テクノロジーパッケージとエンジニアリング能力を初歩的に形成しており、川下の応用分野で積極的に開発を進めている。

グラフェン材料は主に急速充電リチウムイオン電池、スーパーキャパシター、リチウム硫黄電池、軽量化車体材料など多くの分野に応用されている。GAC3DGの製造方法は簡単、安定、高効率で、得られた三次元多段細孔構造グラフェンは効果的にコストを下げることができ、生産・製造コストは通常の製造方式の1/10に収めることが可能だという。

また、グラフェンの優れた導電性と特殊な3次元構造に基づき、GACは超高速充電池を開発している。これは8分で80%の充電が可能で、10分間充電し、200-300キロの航続距離を実現できる。GACは現在、バッテリー、モジュール、搭載車などからグラフェン技術の実用化の可能性の検証を始めている。

また28日当日、GAC初の水素燃料電池乗用車「Aion LX Fuel Cell」が正式に披露された。これはGACのGEP 2.0プラットフォームに基づいて開発された水素燃料電池自動車で、今年中にテスト走行を始める予定。

Aion LX Fuel Cellのデザインは同社の純電気自動車Aion LXと似ており、燃料電池システムと動力電池システムを組み合わせた最大150kWの出力が可能で、永久磁石モータの最大トルクは350N・mという。 Aion LX Fuel Cellは70MPaの2つの高圧水素タンクを搭載し、容量はそれぞれ53Lと77Lで、最大5.2kgの水素を貯蔵することができ、水素充填NEDCの場合の航続距離は650kmだという。

 

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