破たんした中国の新エネルギー車メーカー、経営危機を乗り越え再生の兆し?HiPhiとAiwaysが注目の的
近年、中国の新エネルギー車業界は変化の波にさらされ、一部の新興メーカーは経営危機に直面しています。しかし、その中には「復活」の兆しが見え始めている企業もあります。特に、HiPhi(高合汽車)とAiways(愛馳汽車)が注目を集めています。
HiPhiの親会社であるHuman Horizons(華人運通)は5月17日に米国の自動車投資コンサルティングプラットフォームiAuto Group Inc.と10億ドルの戦略投資協定を締結し、再生の可能性を示しました。同様に、Aiwaysも米国の特別目的買収会社Hudson Acquisition I Corp.との合併を計画し、米国市場でのリバースIPO(新規株式公開ではなく、既に存在している会社と合併または子会社化して、上場を果たす手法)を目指しています。
HiPhiは操業停止と生産停止の危機に陥りましたが、長安汽車や一汽集団との再編交渉のニュースが相次ぎましたが、結局実現しませんでした。しかし、iAutoの介入により、HiPhiには新たな資金と技術のサポートが期待されています。一方、Aiwaysは欧州市場で一定の販売実績を上げていましたが、中国市場では苦戦していました。米国上場が実現できれば、Aiwaysは資金と資源を獲得する可能性がありますが、上場後の市場の試練にも直面する必要があります。
HiPhiとAiwaysの他にも、今年3月には倒産したとされるミニEVメーカーのZidou(知豆汽車)が再編され、地場メーカー奇瑞汽車は業界から姿を消して久しい東南汽車の完全出資者になりました。また、Haima(海馬新能源汽車)は鄭州航空に5年間の信託統治を委託されました。一方、破たんしたEnovate(天際汽車)は1月に持ち分が凍結されましたが、復活への努力は続いています。
中国の自動車業界は、不動産業界と同様に、経営危機に瀕した自動車メーカーや不動産ディベロッパーが諦めずに瀕死の状況からの脱出を必死に試みています。また、中国の自動車メーカーには共通の特徴があります。それは、国内で資金を調達できない場合、何とかして米国に上場したり、米国や中東の投資家を探したりすることです。これは、これらの国々では資金調達のハードルが低いとの認識に基づいているかもしれません。しかし、投資家が見つかるかどうかにかかわらず、これらの自動車メーカーには将来性がなく、生きることも死ぬこともできずに各方面の利益に振り回されています。
自動車製造業は、資源集中、規模拡大、コスト削減といった原則に従っていますが、近年、需要は多様化しており、多くの自動車メーカーとブランドがこうした多様化した製品を提供していますが、過度に分散している資源は産業の進展に不利に働くことがあります。