理想汽車、NVIDIAの最新自動運転スマートチップを中国初採用

自動車スタートアップ企業の理想汽車は2020年9月22日、世界有数の人工知能コンピューティング企業NVIDIA、およびNVIDIAの中国パートナーであるDesay SV(独賽西威)と北京市で3社の戦略的提携協定を締結した。理想汽車は2022年に発売するフルサイズのレンジエクステンダー付きSUVで、NVIDIA Orinシステムの中で最も演算能力の高いチップを初めて使用する。

理想汽車が使う予定のNVIDIA Orinチップは2019年に発表され、2022年に正式に生産を開始する計画だ。Orinは7nmの生産プロセスを採用しており、毎秒200TOPSの演算性能を実現しており、前世代のXavierシステムの演算性能を7倍に向上させている。演算性能が大幅に向上している中で、Orinの消費電力はわずか45ワットで、前世代の製品と同じレベルにとどまっている。また、理想汽車はエンドユーザーにアップグレード可能なプランを提供する。標準装備の1枚のOrinは200TOPSの計算能力を持ち、Level 2+クラスの高度な運転支援機能を提供し、2枚のOrinにアップグレードすると計算能力は400TOPSに達し、Level 4クラスの自動運転プランを提供する。将来的にはdGPUを使用して計算能力をさらに拡張することができ、理論的には最大2000TOPSに達し、Level 5の自動運転を実現するために十分なハードウェア能力を確保することができる。

中国の自動運転サプライヤーとしてDesay SVは、Orinシステムのチップの強力な演算能力に基づき、理想汽車に性能の優れた自動運転ドメインコントローラを提供し、理想汽車はこれを基にすべての自動運転のプログラム設計とアルゴリズムロジックの設定を独立して完了し、中国で初めてLevel 4レベル自動運転システムを完全に独立して開発できる自動車メーカーとなる。

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