NIO、バッテリーの研究開発開始へ

ベンチャー系自動車新勢力のNIO(蔚来)は6月9日、2022年第1四半期決算を発表し、売上高は前年同期比24.2%増の9.1億元に達した、損失額は同295.3%増の17.8億元であった。また、蔚来の第1四半期の粗利益率は18.1%と、前年同期の21.2%より、明らかに下落した。

NIOの社内会議でCEOの李斌氏は、バッテリー、原材料及び半導体価格の上昇が第1四半期の粗利益率に悪影響を及ぼしていると直言したうえ、4月に価格がピークとなり、第2四半期の粗利益率はさらに悪化するとの見方を示した。

対照的に、バッテリーを内製し、価格高騰の影響を比較的に受けにくいBYDは、新エネ車生産に専念すると宣言してからも順調に台数を伸ばしている。6月7日。世界最新自動車メーカーの時価総額ランキングによると、BYDは、時価総額が1288億ドルに達し、1176億ドルのフォルクスワーゲンを逆転して3位となった。

実は「バッテリーが高すぎる」ことで、NIOを含めて多くの新エネ車メーカーが動揺している。しかしバッテリー業界の市場集中が異常に高いため、自動車メーカーの選択肢も限られている。価格高騰の影響を最小減に抑え、さらにコストを下げ、業界の発言権を高めるため、自動車メーカーはこぞって「BYD」になりたくて仕方がない。

自社でバッテリーを開発するため、フォルクスワーゲン中国はバッテリーサプライヤーの国軒高科に投資しており、吉利はと長城汽車は、巨額の資金を投資して、「威睿」、「SVOLT(蜂巣能源)」などのバッテリー会社を設立している。

それに先立ってNIOは5月に、上海市嘉定区安亭鎮で、リチウムイオン電池セルと電池パックの研究開発に従事する31の研究開発実験室と、リチウムイオン電池セルの試作ライン1つと電池パックのパックライン1つを含む研究開発プロジェクトを新設する計画である。NIOは、同計画に2.185億元を投資し、今年8月から10月にかけて工事を行う予定である。

研究開発実験室はリチウムイオン電池の充放電テスト、温度テスト、封口体テスト、密封性テスト、安全性能テスト、耐電圧テストなどのテストに従事する。研究開発期間は約250日間、研究メンバーは400人になる予定である。

計画によると、NIOは2024年下半期に新型電池パックの生産を開始する。今後バッテリーは、外部調達のほか一部を内製する。NIOは、傘下のサブブランドの製品に自社製電池を搭載する予定だという。

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