Pony.ai はトヨタと手をつないで自動運転の商用化を加速させる
自動運転商業化の道では、ベンチャー企業は往々にして大物自動車メーカーと手をつなぐことができる。
8月26日、Pony.ai(小馬智行)はトヨタと提携関係を結び、両社は今後、共同で自動運転とモビリティ分野で模索しながら、自動運転技術の商用化を推進すると発表した。
トヨタは昨年(2018年)初め、自動車製造企業からモビリティカンパニーへの転換を宣言した。この中核戦略をめぐっては、同社の自動運転部門がUber、DiDiなどの企業と次々と提携を展開している。ただ自動運転ベンチャーでは現在、トヨタは米国のNuroと中国のPony.aiのみを選んでいる。
Pony.aiは、彭軍氏と楼天城氏が2016年12月に創業し、2019年4月時点でセコイア資本(中国)、IDG資本、Legend Capital、Morningside Venture Capital、ClearVue、Eight Roads Ventuers Chinaなどの投資家から3億ドル程度の投資を獲得しており、評価額は17億ドルに達している。
Pony.aiは昨年12月、PonyPilot自動運転モビリティ事業を発表し、広州市の試験都市で道路Robotaxiの常態化した運営を公開した。 現在、PonyPilot道路測量は基本的に広州南沙の最も核心的な地区をカバーしており、商業広場、ランドマークホテル、住宅団地、オフィスビル、図書館、体育館など多くの場所を含め、面積は50平方キロメートルに達している。
今年6月に米カリフォルニア州での運営許可を取得し、世界4社のうちの1社となった。これは今後、Pony.aiが合法的にカリフォルニアでRoboTaxiの運営サービスを展開できることを意味する。その技術力が垣間見えたことも、同社がトヨタから注目された大きな要因のようだ。
しかし、大物自動車メーカーと手をつないでも、Robotaxiの大規模な商用化は依然として困難なことだ。自動運転の分野では、お金の話をするのは決して恥ずかしいことではない。このゲームを続けるためには、どれだけの資金が必要か、先輩たちはすでに答えを出しているようだ。自ら「血を造る」能力がなければ、ベンチャー企業は大きな資金圧力にさらされる。
RoboTaxiの商用化までの道のりで、Pony.aiはフリート運営を好んでいる。これは今後、DiDiのようなモビリティ大手と直接競合することを意味している。DiDiはこの点で生まれつきの優位性を有している。1日に数百万台のネット配車が数百テラバイトのデータを生み出している。その膨大なデータ量と豊富な運用経験は、スタートアップ企業とは比べものにならない。
自動運転業界が「冬の寒さ」に見舞われつつある今、スタートアップ企業の成功の難易度はうなぎのぼりだ。 トヨタという大物に寄りかかっても、Pony.aiは今後の商用化への道筋を自力で考える必要がある。