神州レンタカー、SAICが買収断念、BAICが引き継ぐ
神州レンタカーの買収を巡って国内2大地場メーカーが争っていたが、最近になってまた情況が変わった。
上海汽車集団(以下はSAIC)は神州レンタカー有限公司(CAR Inc.)(以下、「神州レンタカー」)の買収を断念し、北汽集団(以下、「BAIC」)が神州レンタカーを引き継ぐことになった。
神州レンタカーの親会社である神州優車は、今回の買収成立後、神州レンタカーの株式を保有せず、北汽集団は神州レンタカーの株式約20.87%を保有し、同社の筆頭株主となる。
なぜ神州レンタカーを中止したのか。SACI董事長の陳虹氏は20日に開催された上海汽車集団2020年第1回臨時株主総会で、「SAICが7月2日に神州優車と締結したのは『買収オファー』で、もともと商談の合意だった。両社は当初、7月11日前後に株式譲渡合意に達する予定だったが、交渉の過程で、いくつかの新たな状況が発生し、一部の受渡前提条件が合意に至らなかった。主に神州レンタカーの今後の運営に関するものだ」と述べた。取引双方は計画期間内に受渡の前提条件について合意できず、同社の利益を保護するため、SAICの香港投資会社であるSAIC香港は取引を終了することを決定した。
神州レンタカーは中国のレンタカー業界のトップ企業だ。2019年、神州レンタカーの年間営業収入は76.9億元、自動車保有規模は14.9万台で、全国の店舗数は1000店舗以上に達している。業界から見ると、神州レンタカーは市場シェアと運営管理経験を有しており、買収者はこれらの経験と資源を利用して、ビジネスモデルの切り替えを加速させることができる。今年4月、BAICと神州優車は共同で、車両調達、新型自動車販売、技術提携、ビッグデータ、金融サービスなどで全面的な戦略的提携を行うと発表した。