フォルクスワーゲン中国、CATLとの戦略的協力覚書を締結:バッテリー技術とカーボン削減の新たな提携

2月21日、フォルクスワーゲン(以下、VW)中国は、CATL(寧德時代)との戦略的協力覚書(MOU)を締結したことを発表しました。この協力には、新エネルギー車用リチウムバッテリーの研究開発、新素材の応用、部品開発などの分野が含まれ、技術的に先進的でコスト競争力のある電池コンセプトや製品の共同開発が行われます。

協力合意に基づき、今後両社は電池分野での協力を深めるだけでなく、バッテリーのリサイクル、バッテリースワップ、V2G(車両と電力網技術)、カーボン削減、原材料供給の透明性などの最前線の分野にも取り組む予定です。この戦略的協力を通じて、VW中国は供給チェーンの透明性と強靭性をさらに向上させ、市場に対して高いコストパフォーマンスと卓越した性能を備えたバッテリーソリューションを提供し、新エネルギー車市場の急成長する需要に応えていく考えです。

この協力覚書の締結は、VW中国の電動化戦略における重要なマイルストーンと位置付けられています。VW中国の執行副社長で調達部門の責任者である桑ジェ豊氏は、この協力が新エネルギー車の技術レベルと市場競争力を高め、中国市場でのさらなる機会をつかむ手助けをし、さらに中国の消費者により安全で高品質な新エネルギー車製品を提供することに貢献すると述べています。

2024年、VWの世界全体での新車販売台数は約903万台で、前年同期比で2.3%減少しました。そのうち、純電気自動車(BEV)の販売台数は74.48万台で、前年同期比で3.4%減少しました。地域別では、中国市場での販売台数は292.81万台で、前年同期比で9.5%減少しました。

それにもかかわらず、純電気自動車はグループ全体の2024年の販売台数の8.3%を占め、中国市場での純電気自動車の販売台数は8.1%増加し、米国市場での販売は30.5%減少しました。欧州市場では販売台数が減少したものの、約21%の市場シェアを維持しています。

2020年、VW中国はバッテリーメーカーのGOTION(国軒高科)に出資し、VW中国はGOTIONの4.41億株を保有し、同社の総発行株式の26.47%を占め、最大の株主となりました。これによりGOTIONはVWの正式なバッテリーサプライヤーとなりました。しかし、今回のVW中国とCATLの協力締結は、GOTIONにとって大きな驚きとなるでしょう。

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