フォルクスワーゲン中国、チップの供給不足で生産停止の噂
情報によると、チップの供給不足の影響で、フォルクスワーゲン(以下は「VW」)中国傘下の合弁メーカーである一汽VWと上汽VWの2社が生産を停止している。このうち、12月初めから一汽VWは生産停止状態に入り、上汽VWは12月4日から生産停止状態に入った。チップの供給不足により車載コンピュータの2大モジュールであるESP(電子安定化プログラムシステム)とECU(電子制御ユニット)の生産ができなくなった。
一汽VW側はメディアに対し、同社は現在、関連サプライヤーと連絡を取っており、新車の生産は確かに一定の影響を受けているが、外部で噂されているような全面的な生産停止はしていないと述べた。上汽VW側もメディアに対し、世界的なチップ市場の供給問題は突発的な事件ではなく、同社はこれに対して早くから準備をしていたと述べたうえ、上汽VWは毎年計画通りに購入しており、突然に在庫がなくなって生産が停止することはないと噂を否定した。
自動車業界筋は、「コロナ禍で、世界的にチップの供給・調達に混乱が生じている。これは世界的な問題であり、影響を与えるのはVW中国の2社だけでなく、影響範囲も自動車業界に限らない」と述べた。
実際、世界的なチップ不足の兆しはすでに現れている。今年1月下旬、中国国内の自動車産業チェーン企業は相次いで生産停止に追い込まれ、大部分は4月になって徐々に生産を再開している。海外の自動車産業チェーン企業の操業停止は3月ごろからで、操業停止の「時間差」がチップ供給不足を数か月後に顕在化させていると見られている。
乗用車市場情報連席会が発表したデータによると、今年1-10月の一汽VWの累計販売台数は210万9400台で、市場シェアは10.6%に達し、国内乗用車メーカーの販売台数トップとなった、上汽VWの累計販売台数は149万台、市場シェアは7.5%で、販売台数ランキングで2位となった。