シャオミ汽車、提携メーカーの完成車生産資格消滅により新車発売が不透明に
6月25日、中国の工業情報化部省は「道路自動車生産企業及び製品(第371回)第4部分」という公示を発表しました。この中で、「取消企業及び製品」として、北京BORGWARD汽車股フェン有限公司(以下、「北京BORGWARD」)が含まれていることが報じられました。公示によれば、北京宝沃は自ら自動車生産資格の抹消を申請し、同社の製品は発表日から生産を終了し、2023年12月31日から販売も終了することになっています。
北京BORGWARDは2016年に、ドイツのBORGWARDと中国のBAIC(北京汽車)が共同投資して設立した合弁企業です。かつては新興ブランドとして、国内市場でそれなりに成功し、多くのSUVやセダンを販売していました。しかし、近年は国内の自動車市場が激しく競争的になり、販売実績が低下していました。また、新エネルギー車メーカーの台頭もあり、北京BORGWARDは打撃を受けていました。さらに、経営や財務面でも問題を抱え、資金繰りの厳しい状況に直面していました。
北京BORGWARDが自ら自動車生産資格を返上したことで、なぜシャオミ汽車の自動車参入に影響を与えるのかという点について説明します。
自動車生産分野に参入するためには、シャオミ汽車を含めて異業種の企業も完成車生産の資格を取得する必要があります。しかし、政府は過剰投資を抑制するために、完成車生産資格を厳しく管理しています。そのため、新規参入メーカーは、生産代行契約を結んだり、生産資格を持つ企業を買収するなどの方法で実現することが一般的です。
2021年3月にシャオミが自動車事業に参入することを発表して以来、同社の自動車製造計画が注目を集めています。シャオミ汽車は公式には情報を明らかにしていませんが、業界内ではシャオミ汽車が北京BORGWARDから新エネルギー車の生産資格を取得する方向に進んでいるとの噂が広まっています。
しかし、北京BORGWARDは自ら自動車生産資格を返上したため、シャオミ汽車は新たな生産資格をどのように獲得するかが重要な課題となっています。
シャオミ汽車の最初のモデルが量産されるのは2024年の見込みです。シャオミ汽車は公式には計画通りに進めていると主張していますが、車を予定通りに発売できるかどうかについて疑問視する声も高まっています。