Xpeng、欧州で特許侵害訴訟!アルセロール・ミッタルとの激突で販売停止の危機

11月1日に、知的財産メディア「IP Fray」は、Xpeng(小鵬)がヨーロッパで特許侵害の訴えを受けていると報じました。Xpengは、中国の自動車メーカーとして初めて欧州統一特許裁判所に提訴された企業となりました。

この訴訟の背景には、鉄鋼大手のアルセロール・ミッタル(ArcelorMittal)が、Xpengが同社の保有する特許「EP3290200B1」を侵害していると主張していることが挙げられます。

アルセロール・ミッタルは、2006年にこの特許を出願し、2021年に欧州で認可を取得しました。この特許は、「被覆された鋼帯」に関するもので、特にアルミシリコンメッキ熱成形鋼のコア技術として知られています。アルセロール・ミッタルは、この特許に基づき、高強度熱成形鋼板市場で強い影響力を持っています。

しかし、この特許は中国で激しい議論を巻き起こし、中国の裁判所は2024年5月に同族特許の全てを無効と判断しました。アルセロール・ミッタルは、この特許に基づき、中国の宝鋼や首鋼、韓国のポスコなど、複数の企業から無効の申立てを受けていました。

今回のXpengへの訴訟は、アルセロール・ミッタルが中国の鉄鋼企業に対する圧力を強めている可能性を示唆しています。アルセロール・ミッタルは、この訴訟を通じて、Xpengに特定の鉄鋼製品を購入させようとしているのかもしれません。

もしXpengがアルセロール・ミッタルと和解できなければ、欧州18か国で販売禁止となる可能性があります。これは、Xpengだけでなく、未認可の関連技術を使用している他の中国自動車メーカーにとっても大きな問題となり得ます。この特許紛争は、グローバルな自動車業界における複雑な市場競争と利益争奪を浮き彫りにしています。

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